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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
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第648号(2023/11/26) 日本株にしつこい買い攻め続く/世界株価は当面は高値維持しても、いずれ反落へ
この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。
※ 自主開催セミナーの予定です(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。
12/2(土)札幌(4/20)
12/9(土)横浜(6/20)
12/23(土)名古屋(5/25)
1/7(日)浜松町(4/30)
1/27(土)高岡(1/25)
2/3(土)大阪(2/18)
2/10(土)浅草(10/20)
2/17(土)福岡(1/20)
2/24(土)ウェブ(3/150)
セミナーのスケジュールは、
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。
上記ページには、自主開催以外のセミナーの予定も載っています。
☆過ぎし花~先週(11/20~11/24)の世界経済・市場を振り返って
<材料に乏しいなか、米国では個人消費に対する警戒が継続、日本株はしつこい買い攻めで日経平均は高値維持も、終値ベースでの最高値更新はぎりぎりならず>
(まとめ)
先週は、大きな材料は乏しかったものの、米国では小売関連企業で先行きについて慎重な見通しを表明したところが目立ち、クリスマス商戦など個人消費の行方について、悲観論が台頭しました。とはいっても、悲観一辺倒ともならず、米国の主要な株価指数は、ニューヨークダウは強含み推移し、ナスダック総合指数はほぼ横ばいでした。
日本株については、好材料は見当たりにくかったものの、特に日経平均は終値ベースでの近年の最高値近辺にあったため、海外短期筋とみられる先物買いが執拗に入り、たびたび上振れしました。ただしそうした買い煽りには無理やり感もあり、最終的にはわずかながら終値ベースの最高値更新はならずに週を終えました。
(詳細)
先週は、とりわけ大きな材料が好悪ともなかったなか、日米ともに主要な株価指数は高値圏で推移しました。
米国では、先々週のウォルマートやTJXなどに引き続き、先週も先行きの小売売上について慎重な見解を示す企業が多く、市場の重しとなりました。
具体的には、11/21(火)に家電量販店のベストバイが8~10月決算を発表し、同期の米国内の既存店売上が前年比7.3%減少したうえ、11~1月期の同売上高見通しについても3~7%減と表明しました(2024年1月期通期の既存店売上高見通しは、これまでの4.5~6.0%減から6.0~7.5%減に、下方修正)。
同日にはホームセンターのロウズも、8~10月決算を発表して、同期の既存店売上が前年比7.4%減と大きく落ち込んだうえ、通期(2024年1月期)の既存店売上予想値も従来の2~4%減から5%減に下方修正しました。
こうした先々週、先週と続いた、小売大手企業の悲観的な見解を受けて、幅広く先行きの個人消費について、警戒感が広がりました。
こうした警戒感に飲み込まれたためか、11/21(火)に公表された半導体大手のエヌビディアの決算内容自体は、収益が好調との評価ではありましたが、翌11/22(水)以降の同社の株価は週末に向けて下落し、市場心理の暗さを示しました。
ただし、米株式市場は悲観論一色とはならず、11/24(金)などは、特に根拠なく年末商戦が堅調だとの期待が広がったとされて(本当に堅調なのかは疑問ですが)、ニューヨークダウは上値を追って週を終えました。
一方、日経平均株価は、終値ベースのバブル崩壊後の最高値(7/3、33753.33円)に近い水準にあったため、その最高値を上抜けさせて「狼狽買い」を煽ろうとした、海外短期筋主導とみられる、時間外の日経平均先物の買い煽りがしばしば入り、そのため日経平均現物は、ザラ場で終値ベースの最高値を更新する局面がたびたびありました(現時点でのザラ場ベース最高値は、11/20(月)の33853.46円)。
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