【店長就任】
「えー、今日から石和店の店長をやらせていただきます、金城です。まだまだ未熟ですがよろしくお願いします」
「金城さん、コイツらゆうこと聞かなかったら殴ってもいいからね。なー田中」
今まで店長だった石川さんも引き続きで挨拶にきていた。
田中というのは、この店の問題児らしい、仕事はできるんだが生意気な口を聞いて言われた事と違うことをする事があるのだ。
一度みつおがいた店に応援できた事があったが、そこは鬼マネージャーがいるので大人しかったので、みつおはすぐに仲良くなったので頼りにしていた。
しかし、慣れてくるとやはり反抗的な態度をとるようになっていった。
彼は高校生なので店の中でピザを作るインストアの仕事だったが、デリバリーをやりたくてしょうがなかった。
デリバリーは大学生にしかさせてはいけないルールなので、当然断っていたのだが
「こんなに忙しいのに、デリバリーが足りないんじゃない?俺が出ようか?じゃないと遅配になっちゃうよ」
「ダメ、高校生にデリバリーさせたら俺が怒られちゃうよ」
「黙ってればいいじゃん、一回だけならバレないよ」
「ダメ、それなら俺が出るよ」
「店長、道しらないでしょ、俺なら地元だからどんな道でも知ってるよ」
かなり粘ったのだが、断るしかなかった。
すると不貞腐れてピザを雑に作り始めた。
「これ誰が作ったの、かなり見栄えが悪いけど」
「しょうがないじゃないですか、忙しいんだから」
その反抗的な態度にかなりムカついたのだが、そこは抑えて自分で見栄え整えてオーブンに入れた。
はやりコイツは問題児だと思ったのだった。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)