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日刊 大石英司の代替空港

日刊 大石英司の代替空港
日刊 大石英司の代替空港 ▲▽検査入院▽▲  (私はこれを、睡眠時無呼吸症候群で一泊検査入院した病室で昨日夕方に書い ています)  まず検査の流れ。それって、自宅でヨクネ? なレベルの検査でした。要は、 タバコの箱サイズの記録装置(同時に腹式呼吸も計測)を腹に巻いて、指に酸素 飽和度センサー。鼻には、鼻腔カニューレみいな呼吸を計るチューブを装填する だけ(そこからフック状に伸びた細いチューブも一本上唇に引っかける)。絶対 これ自宅でできるんやん! としか思えない。その記録装置のバッテリーは当然 一日くらい持つ。病院から貰ったパンフには、集音マイクでイビキも記録すると かあるが、そんなのはなし。  なぜこれが入院でしか出来ないのか全く!理解に苦しむ。  そして部屋。こんな高額料金(脳ドックに二回入れる)だから、当然静かな個 室だと思ったorz。そもそもそういう特別な部屋でやるものだろうと。  大部屋(混合病棟)だった。それも全員がかなり重たい。全員が紙オムツ着用。 まず部屋に入った瞬間、真正面の男性に驚く。一瞬思考が真っ白になった。  20歳代男性。何かの重度障害者。身の回りのものは一切無い。カーテンを閉め る人もいない。口はずっと開いたまま。痩せこけ、手足は曲がっている。  一瞬、石原慎太郎の差別発言が脳裏をよぎる。言葉自体はあまりにも軽く、政 治家として許される発言ではなかったが、そういう人を目の当たりにして感じる ことはあまりにも複雑だ。  所でこの人、寝たきりだから静かだと思うでしょう。結構煩い。痰が絡んで煩 い。咳もする。わりとひっきりなし。そして言葉にならないうめき声。たぶん何 かを意志表示したいのだと思う。昔は筋ジスとか大人になるまで成長できなかっ た。今は筋ジス患者も死なない時代になった。  けれど、家族には恐らく熟睡できる夜は一日とて無いのだという厳しい現実を知る。  それから、ナースさんが「うんちが出る出ない?」と呼びかけているたぶんご 老人は、声は出ていない。意識があるのかどうかも解らないが、看護婦さんはず っと話しかけている。大腸ポリープの内視鏡手術を終えて部屋に帰ってきたご老 人(と言ってもたぶんまだ70歳代前半)は、執刀医から、心臓弁膜症の疑いがあ るから、後日エコー検査(胃カメラ状のものを飲むらしい)をしましょう、と持 ちかけられている。この人は体内のどこかが炎症を起こしているらしいが、その 場所が特定できないとかで、朝一で輸血を受けていた。  そして移動は常に車椅子のご老人。いるかいないのか、全く気配がないご老人 と思しき患者がたぶん二人はいる。この部屋で、自力でベッドを出入りできるの は私だけ。だから私以外、誰もトイレに起きない。  隣の部屋からは、凄まじい音量の吐くというか、まるで胃が飛び出そうなそう いう音がずっと聞こえる。この人のうめき声は、まるでホラー映画の効果音みた いに不気味だった。  さらに、総合病院とはいえ、都会の地域中核医療病院としては小さい方なので、 同じフロアの奥には小児科病棟もあって、始終子供の泣き声が聞こえてくる。ご くごく希に笑い声や歌声も聞こえてくるものの、だいたいはママ、ママ! と泣 き叫ぶ幼児の声は精神的に参る。これが一番メンタルをやられる。けれど、この レベルの病院で済んでいるということは、小児癌等ではないのだろう。早くママ のもとに帰れますように。  何にせよ、健康に感謝! いつも想うけれど、人は自分が病気になった時しか、

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  • 作家・大石英司が日々の出来事に関して alternative な視点を提供するマガジンです。政治経済軍事からヲタ他の柔らかい話題まで扱っています。 原則として、毎日発行です(今は月2回、日曜のお休みを貰っています)。契約上は、土日祝日及び、日本の労働習慣に照らして妥当と思われる日数の定休日を頂戴することを明言しております。 システム上、「不定期発行」となっていますが、設定を「不定期発行」にしないと、土日のお休みや、発行者の病気等によって、突然休んだ場合に、システムが事故発生中と判断して、最悪の場合、発行できなくなる恐れがあるからです。
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