久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.160 2023/12/5発行
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第10回日展受賞作動画とお薦め彫刻。山田朝彦先生講義録
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2.大人のネット動画鑑賞会
日展公式動画で「第10回日展 受賞作品・特選作品」を観る
前編では、日展で鑑賞した数えきれない作品(1万1千点の応募作から選んだ2,300点)の中から、私が独断と偏見で選んだ○○クラブ賞の数々をご紹介いたしました。
しかし日展の大きな役割の一つは、内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞などを美意識に富んだ審査委員がきちんと選ぶことなのです。
そして、ありがたいことに、新体制で改革が進んだ日展では、動画で受賞作品と審査員による解説が公開されているのです。
もちろん、私もいいなと思った作品が多いのですが、審査員が見ているところと全然違っていて驚きます。その違いをするのも面白いのです。
日展常連の作家も多いので、審査員は作家のこともよくわかっていらっしゃるし、技法についてもきちんと観ているのですね。
この動画を見てから展覧会に行くか、展覧会に行ってから動画を見るかは考えようです。
しかし私としてはまず作品を先入観無しで見て欲しいのです。
やはりデジタル画像と現物とは大きく異なりますし、理屈が頭に入ると左脳優位になって、素直に作品に向き合えなくなると思うからです。
それにしても、私は気楽に動画を見ていますが、応募する作家だったら「なぜこの作品が選ばれて、私が選ばれないんだー」と心穏やかではないかもしれません。
ですから、○○クラブ賞のようなものを、みんながネット上で差し上げてもいいかもしれませんね。
【第10回日展】受賞作品・特選作品解説《 総集編 》
https://nitten.or.jp/movie/movie-1086816
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3.大人のミュージアム&庭園
日展全国巡回で見て欲しい彫刻たち
これから日展は、京都、名古屋、神戸、金沢と巡回していきますが、ぜひとも彫刻に注目して欲しいのです。これだけ個性豊かな作家の多彩な彫刻、それも人体中心の具象彫刻を、全国巡回展で一同に観られる機会は、日展ぐらいしかないからです。
まずは、私に彫刻の素晴らしさと、日展の楽しさを教えて下さった山田 朝彦(ともひこ)先生の作品から観ていきましょう。
「虹」山田朝彦
世界中で醜い争いが
今も続いている。
しかし、それでも
私は種を撒き続ける。
家族のため
村の子どもたちのため。
幸いにして
今年も収穫の時を
迎えられた。
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