現在、20代、30代、40代、50代の現役サラリーマンの方々は、「自分はまあ普通のほうだし、まずまず平均的な位置づけの勤労者だから、老後も何とかなって大丈夫」などと、老後のことを、あまり深く考えていない方も少なくないのではないでしょうか。
こうした考えでいることは、極めて危険です。
前述した 生活保護受給者約202・4万人のうち、約半数の105万人が65歳以上高齢者 だからです。
高齢者のほとんどが貧乏暮らし──だからなのです。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第75回(2023年12月4日号)
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
今回のテーマは、「自分は大丈夫と思っていても現役世代の8割強が貧困老後へ押しやられる! すべての原因は現役時代の誤った認識と思考と習慣だ!」というテーマでえぐっていきたいと思います。
さて、厚労省管轄下の独立行政法人「労働政策研究・研修機構」が毎年公表している「ユースフル労働統計2022」によれば、同一企業の職業生涯の場合、生涯賃金(60歳まで・退職金含まず)は、男性の高校卒で2億5千万円、高専・短大卒で2億 4千万円、大学卒で 2億8千万円となっています。
そして、企業規模別に見ると、男性高校卒は 1千人以上の企業で 2億7千万円、100人未満の企業で2億1千万円、男性大学卒は 1千人以上規模で 3億1千万円、100人未満の企業で2億3千万円となっています。
これらの指標から、一般的な大卒男性の生涯賃金は、退職金を含まずで、2億円~2億5千万円などとよくいわれるのです。
はてさて、皆様の「実感」はいかがでしょうか。
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自分は大丈夫と思っていても現役世代の8割強が貧困老後へ押しやられる! すべての原因は現役時代の誤った認識と思考と習慣だ!
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しかし、実際の中央値(賃金額を上下順番に並べた時の真ん中)では、どうなのでしょう。
はたして、大卒男性の生涯賃金では、2億円そこそこぐらいも、いかないのではないでしょうか。
途中で転職などをしていれば、さらに下がるケースも多くなるので、2億円に到達できない可能性も少なくないでしょう。
しかも、こうした金額は総支給額であって、税金や社会保障費を引かれれば、7掛け程度に見積もったほうがよいでしょう。
となると大卒男性サラリーマンでも、手取りは1億6000万円とか1億8千万円といったところではないでしょうか。
すると、ざっと見た感じの印象では、40年働いてたったこれだけかよ、1年にならすと手取りで400万円から450万円程度にしかならないじゃないかー―などと嘆きたくもなるでしょう。
なんだかサラリーマンをやるのがばかばかしく感じられます。
日本人の賃金は、1997年のピーク時以降30年近く上がっていないどころか、ジリ貧傾向です。
さらに可処分所得(税金や社会保障費を除いた自由に使える手取り金額)もどんどん減っています。
そこへきて、昨今の物価高ですから、サラリーマンの生涯賃金はますますどん詰まりで、手取り額はガンガン減っていくことでしょう。
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次回は 「収入にも差がつく・人生のチート化戦略」 というテーマで、とっておきの世渡り術をお届けいたします。
それでは、次回をどうぞご期待くださいませ。
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