ヒント:事業の健全性を示す3つの指標は、(1)SaaSの40%ルール、(2)LTV/CAC、(3)CAC回収期間です。
最新の決算内容で、SaaS主要KPIを全て満たした企業は1社のみ。
本日は、主要な国内SaaS企業の最新決算内容をもとに、KPIデータベースを活用して、SaaSにおける事業の健全性を示す3つの指標(40%ルール、CAC回収期間、LTV/CAC)の達成状況を分析したいと思います。
●SaaSにおける事業の健全性を占める3つの指標
(1) 40%ルール
(2) CAC回収期間 (CAC:Customer Acquisition Cost/顧客獲得コスト)
(3) LTV/CAC (LTV:Life Time Value/顧客生涯価値)
SaaS企業の決算は、コストと売上(LTV)にタイムラグが発生するため、企業単体の数字では良い悪いの判断が難しいケースがあります。
一方、SaaS企業の決算を読む際の指標を用い、横比較で見ていくことで、定量的に企業の状態を捉えることができます。
また今回は、国内SaaS企業で事業の健全性を示す3つの指標を全て満たす企業だけでなく、惜しくも2つの指標を満たす「あと一歩」の優良企業の中から3社の成長性についても考察しています。
ぜひ最後までご覧ください。
●今回分析をする主要な国内SaaS企業
・プラスアルファコンサルティング(以下、プラスアルファ)
・スマレジ
・ラクス
・rakumo
・WACUL
・ROBOT PAYMENT
・Appier Group
・ブレインズテクノロジー
・カオナビ
・Sansan
・サイボウズ
・Chatwork
・ヤプリ
・スパイダープラス
・マネーフォワード
・セーフィー
・Photosynth
・プレイド
・ユーザベース
・チームスピリット
・フリー
・CINC
・Retty
※一部の企業は決算期の関係で、比較期間が月ズレしています。
「40%ルール」を満たしている企業は?
まずは、「40%ルール」から見ていきましょう。
「40%ルール(Rule of 40%)」とは、SaaS企業の成長の健全性を示す指標で、売上成長率と営業利益率の和が40%を超えていると健全であるという1つの目安に用いられます。
数式は、以下のようになります。
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