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246回 土建屋知事の読み通りの大阪万博

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
日大のアメフト部の廃部問題が世間を騒がせている。 どういうわけか、マスコミに廃部の情報が流れて、どういうわけか理事会でそれが承認されず継続審議になったという情報も流れて、騒ぎになっている。 正直なところ、情報の止めようがないのだから、日大の広報がきちんとした形で情報を流せばリークにならない形で正式な情報に基づく報道ができるはずなのに、この手のリーク情報が独り歩きしているのが現実だ。 私自身は、情報開示をきちんとしないことが日大の騒ぎを大きくしていると考えているし、それを日大の広報担当者たちに伝えているが、逆に情報漏洩をするなとたしなめられている始末だ。 私は、根は小心者なので、日テレのインタビューに答えた以外は、情報漏洩はしていない。 あのインタビューのおかげで、情報を提供する人間と思われているようで、ほとんどの大新聞とキー局の人たちが接触してきているが情報漏洩になるという理由で断っている。それにしても、彼らの情報力はすごくて、携帯番号をどこから知ったのかかけてくる人もいるし、家で待ち伏せされたり、ピンポンを鳴らされたり、事務所で待ち伏せされたり、プライバシーのない生活が続いている。 林理事長はもっとひどい目に遭っているだろうから心労は察するに余りある。 さて、このアメフト問題は、感情論と筋論が交錯して、確かに結論が出しにくい。 私自身、確かに10人程度の(これも正確な数字がわからない。裁判では10人程度が大麻をやっているということになっているが、これは卒業生を含むはずだ)大麻使用者がいても、まじめに生活し、一生懸命練習をしている人が部員の圧倒的多数だ。 また、もともとこの問題が発覚したのは、これを問題視したまじめな学生たちがいて、保護者からの告発という形でマスコミや執行部に投書することで正常化を図ったという側面もある。内部告発をすると部がなくなるというのでは、これから内部告発がなくなってしまうという恐れもある。 そういう事情があるうえ、私は連帯責任という考え方が嫌いなので、廃部はやりすぎだと長い間考えてきた。 ただ、日大の競技スポーツ運営委員会の考え方は説得力がある。 無実の学生もいるというが、違法薬物事件が発覚して、謹慎中のような状態だったのに、30人くらいの1年生が未成年で集団飲酒をしたことは、やはりきちんとした反省ができていないと言われても仕方がない。 また、誓約書を書いた後でも、さまざまな問題が発覚したというのも、残りのみんなを「潔白」といえるのかという問題も残る。大麻問題を知りながら、長い間、見て見ぬふりをしてきたということもあるだろう。 以前、マスコミの人に、たとえば東京農大のボクシング部のように日大の3000倍もの大麻の所持をし、さらに売人までやっていたところもあるのに、日大だけがこんなに非難されるのかを聞いたことがある。 その答えは、まだ違法タックル事件が尾を引いているからだという。 要するに、まだあの事件は世間が許したわけでなく、きちんと日大アメフト部が反省しているか見守っている中で、大麻事件を起こしたからだということだ。要するに保護観察とか執行猶予の期間に違法行為をやったようなもので、それが見つかったら、即アウトで当たり前ということだ。 実際、競技スポーツ運営委員会も、アメフト事件のあと、第三者委員会を作って、さまざまな改善提言を行っているのに、それを順守していないことを問題視している。 ということで、私は廃部はやむを得ないという考えに変わってきている。 ただ、その手の事情を理事会にきちんと説明していない中で、マスコミ報道のほうが先行した形で理事会が廃部案を知ったこともあり、今は決められないということで継続審議になった(これも情報漏洩になるのだろうか?)というのが実情だ。 このような事情を知らずに、大学ジャーナリストと称する石渡嶺司という男が、場当たり的な対応と批判したが、きちんと審議を尽くすことがどこが場当たり的だというのだろうか? かと思うと、別の番組で(同じ番組の別の日かもしれない)この石渡が無知をさらけだした。「これは学長が決めることで、理事会が追認することなので、これによって、廃部を決定しない形にするのは、うまく逃げたなという印象です」とのたまったのだ。 確かに学長決裁事項であるが、理事会の承認で決まるということは、日大の規則に明記されている。大学評論家とか名乗りながら、大学の規則も調べないでテレビで公言することがこの石渡の怖いところである。 コロナ禍のときもそうだったが、嘘であっても、自分たちに都合のいい人間を出して、裏付けを取らないで、出まかせ情報を流すのが日本のテレビ局だ。日大の広報がこれに抗議しないのはおかしいが、人の発言を止めておいて、こういうことには抗議しない。 少なくとも石渡という人は本を書いたり、いろいろな評論活動をしているが、たいがいは彼の思い込みであって、嘘がたくさん混じっているということは知っておいた方がいい。 アメフト部がどうなるかは常務理事の私も知らない。 理事会で決めることなので、その決定に従うしかない。 それだけ民主的な運営をしているのに、マスコミのいい加減な報道には愛想がつきた。 私は言えないことは言わないが、本当のことを言い続けることは約束するので、このメルマガを信じてほしい。 和田秀樹チャンネルやヒデキとモリヨのお悩み相談でも本当のことを言っているがYouTubeというメディアは、たとえばコロナワクチンの被害などの話をすれば、すぐに削除したり、場合によってはチャンネルを壊したりする。運営者から自粛を求められたりするので本当のことは言えない。 金はかかるが、このメルマガがいちばん私の本音ということになっていることはご理解いただきたい。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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