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vol.63「さだまさしさんの人生を変えた出会いと音楽の原点」

小松成美の伝え方の教科書-ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術
「小松成美の伝え方の教科書 ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術」 vol.63「さだまさしさんの人生を変えた出会いと音楽の原点」 【今週の目次】 ============== 1. 成美のつぶやき └ 大谷翔平選手ドジャースへ移籍! 2.「さだまさしさんの人生を変えた出会いと音楽の原点」 └ 張り詰めていた糸がぶつんと切れて・・・ └ 人生を変えた「居候」との運命の出会い └ お手本は、、、曲はクラシック、詞は永六輔 └ 35億円にふくれあがった借金 └ 生の音楽にしかない、アナログのパワーを信じたい 3. 小松成美の心に残る、あのフレーズ ============== 1. 成美のつぶやき メジャーリーグのエンゼルスからフリーエージェント(FA)になった大谷翔平選手(29)でしたが、12月9日、ついに移籍先が決定しました。6年間在籍したエンゼルスを離れることを決意した大谷選手が選んだ球団は、7度ワールドシリーズを制しているドジャースです。 契約は「途中での契約解除なし」の10年間で、その報酬の総額は7億ドル(約1015億円)・これは、MLB(メジャーリーグベースボール)のみならず、NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)やNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)、NHL(ナショナルホッケーリーグ)など、全ての北米のプロスポーツ史上、最高額です。 この移籍によって、大谷選手は、北米スポーツ界で最高額の報酬を得た選手になりました。 彼の公式インスタグラムのメッセージをご覧になりましたか。 Shohei Ohtani | 大谷翔平 公式インスタグラム (12/11投稿) 記された英文の翻訳 「ファンの皆さん、野球界にかかわるすべての皆さん、決断にこんなに時間がかかって申し訳ありません。次のチームとして、ドジャースを選ぶことに決めました。エンゼルスの関係者全員と過去6年間、私を支えてくれたファンの皆さん、そして今回の交渉プロセスにかかわったすべてのチームの関係者に、心から感謝したいです」と続け、「特に、調子のいい時も悪い時も、ずっと支えてくれたエンゼルス・ファンの皆さん。みんなの応援と声援は、本当に大切なものでした。エンゼルスで過ごした6年間は、永遠に心に刻まれます。」 誠実で素直な、大谷選手らしいコメントですね。 2021年に続き、2023年にもアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた大谷選手。今シーズンは、終盤に右肘靱帯を損傷し、手術を受けることになって最終戦までは戦えませんでしたが、それでもMVPを選出する記者たちは、満票で彼を選んだのです。 メジャー開幕前に世界を熱狂させたWBCの侍ジャパン優勝の勇姿に始まり、2度目のMVP、そして世紀の移籍劇まで、これほどの激動のドラマを見せてくれた大谷翔平選手は、野球というスポーツの概念を変えてしまった選手として歴史にその名を刻むのでしょう。 振り返れば、このFAでの移籍ではいくつもの球団の名前が上がりました。 最後に急浮上したブルージェイズや、ジャイアンツ、カブスも交渉の機会があったと伝えられました。 けれど、私は、大谷選手が移籍するのはドジャースだとわかっていました(笑)。花巻東時代の彼のニュースをつぶさに見ていたからです。 高校生の大谷選手は、自己の目標を失言するためのシート(マンダラシートとも呼ばれるものです)を書いていましたが、その中に「2020ドジャースワールドシリーズ制覇」とありました。 当時から「前人未到」を公言していた大谷選手は、ピッチャーとバッターの二刀流を貫くだけでなく、日本の高校からメジャーリーグ挑戦という夢を掲げていたのです。 「ドラフトで指名されても日本のプロ野球へは行くつもりはない」と言っていた彼の心には、高校1年生の時から熱心に誘ってくれたドジャースがあったに違いありません。 高校3年生の岩手県予選で初めて時速160キロを記録した大谷選手には、ドジャース以外の球団も触手を伸ばしました。 そんな時、「例えマイナーリーグからでもアメリカでプロのスタートを切りたい」と考えていた彼に転機をもたらす人物が現れます。ドラフトで入団交渉権を獲得した日本ハムファイターズの栗山英樹監督です。 栗山監督は、ティーンエイジャーが海外でプロスポーツに挑戦した事例を詳細に検証したレポートを大谷選手に見せ「いきなりメジャーではリスクも大きい。日本でプロを経験し、そこからメジャーを目指して欲しい」と告げたのだそうです。 そうしてファイターズの大谷翔平が誕生しましたが、実は、その日からMLBという最高峰へ向かう旅がスタートしていたのです。 2017年、彼の二刀流を絶賛したエンゼルスに入団しますが、ワールドシリーズ挑戦への思いは年を追うごとに大きくなり、WBCの優勝で弾けたのではないでしょうか。 7度も世界一に輝いているドジャースは、満を持して大谷選手を向かい入れました。 シートに記した2020年から4年後の2024年、ワールドシリーズ制覇の目標を手にする大谷選手を、ぜひ見たいですね。その翌年も、翌年も地区予選を突破するための「ヒリヒリとするような9月」を過ごして欲しいです。 ドジャースはご存知の通り、MLBで初めて黒人選手を起用した球団です。そのジャッキー・ロビンソン選手がメジャーリーガーとしてフィールドに立ったのが1947年でした。 そして、すべての日本人メジャーリーガーの憧れであり、私たちの英雄である野茂英雄選手がドジャースであのトルネード投法を披露したのが1995年でした。 それから19年目の春、2024年のMLB開幕が待ちきれません。 ドジャース決定の日から観戦チケットが手に入らないかと、西海岸に住む知人に連絡してみたのですが、チケットの争奪戦は既に激化しているようで、「Have no time for you, sorry!」と1行(笑)。

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  • これまでノンフィクション作家として、たくさんのトップアスリートやトップ経営者の唯一無二の「人生」を取材してきました。その経験をもとに、書籍だけでは書ききれなかった小松成美流のコミュニケーション方法や独自哲学を伝えていきたいと思います。経営に、スポーツに、文化に。多岐に渡って、学びあるコラムを配信して参ります。誰もが発信者となる時代に、是非ご参加ください。
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