為替市場は理論よりファッション選好
理屈通りに動かないのが為替市場の特徴でもあり面白いところでもあります。ドル円は11月に一時151.92円の今年最高値を付けましたが、それから1か月もしないうちに、141円台に急落しました。米国の利上げ打ち止め感に加え、日本では日銀の植田総裁による「チャレンジング・ショック」も重なったためです。
もっとも、市場には根強いドル信仰があり、141円台は絶好の「押し目」となって1週間もしないうちに146円台に「半値戻し」を実現しました。黒田日銀によるバズーカ緩和のもと、10年も円安が続いたために、市場には円安が常態との思いも醸成されています。このため、市場には日米の金融政策転換でもドル円は130-140円までの小幅円高との予想が支配的です。
「インフレ通貨のドルは買い、の怪」
理屈通りに動かない為替を理論的に解説予想することには限界があります。それでも2013年からの黒田日銀による大規模金融緩和下での円安は理にかなっていました。円通貨の供給を大幅に増やし、それによっていずれインフレにしようとの意図で行われたので、市場はそれを先取りして円売りに応じたのは、ある意味自然です。
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