ぼくはギャスパー・ノエのそれほどいい観客ではなかったのですが、なん
か最近どんどん好きになってきておりまして、過去作も今観返すと「あれ
っ、当時思ったよりずっと面白いんじゃないの」と改めて感心したりして
おります。映画は宣伝とか時代の空気感みたいなものとワンセットになっ
て印象が醸成される部分が多くあって、そのとき「乗れなかった」感じが
しても、あとでこうやって観直してみることで、まったく違った視点から
楽しめるようになっている自分に気づいてびっくりすることがよくありま
す。前に観て苦手だったり、なんかイマイチだなと思った映画がそうやっ
て後に楽しめるようになったり、また当時の自分の視野狭窄に気づいて反
省したりできるのは楽しいし良いことだと思います。もちろん、最初観た
ときと同じかそれ以下の感想しか持ち得ない映画というのも沢山あるわけ
で一概には言えないわけですが、少なくともギャスパー・ノエに関しては
ぼくはなんか全体的にとても好きな監督になってきました。
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