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Q. 主要ネット広告代理店6社の次の戦略における共通点とは?

決算が読めるようになるノート
ヒント:各社の戦略は、一見バラバラに見えますが、今後のネット広告におけるビジネス領域について考えると共通点が見えてきます。 電通によると、2022年の国内インターネット広告の市場規模は3兆912億円(YoY+14.3%)と、初めて3兆円という市場規模に達したものの、2021年の成長率YoY+21.4%から約7pt低下しています。 参考:2022年 日本の広告費 本日は、そんなインターネット広告市場の中で主要企業と考えられる以下の6社の今後の事業戦略の共通点を紹介します。 (1)サイバーエージェント (2)セプテーニ・ホールディングス(以下、セプテーニ) (3)アドウェイズ (4)デジタルホールディングス (5)ジーニー (6)ユナイテッド 各社の広告事業の事業戦略はどのようなものなのか、その共通点とは何なのか、読者の皆様もぜひ考えながら読み進めてください。 主要ネット広告代理店の売上・売上成長率 各社の最新決算(2023年7-9月)の売上成長率を見ると、サイバーエージェントとジーニーは2桁成長を記録しているものの、マイナス成長の企業もあり、全体的に成長率は停滞しています。 また、売上はサイバーエージェントが1,040億円と圧倒的に高いです。ただ、これはサイバーエージェントが広告売上の手数料収益だけでなく、広告主の広告予算(広告費の原価と広告代理店に支払う手数料を合算した、いわゆるグロス金額)を売上計上している影響が含まれます。詳細について知りたい方は以下の記事をご覧ください。 しばQ:上場している広告代理店のうち、セプテーニの売上規模がとても小さく見えるのはなぜ? 次に、各社の営業利益を見ると、サイバーエージェントが45億円で最も大きく、次いでセプテーニ、ジーニーと続きます。 一方で、営業利益率はジーニーが33.69%と最も高く、サイバーエージェントは4.32%と控えめな水準です。サイバーエージェントの営業利益率が低いのは、先述のグロス金額での売上計上を行っていることで、他社と比較して売上に対する営業利益が相対的に低くなるためです。 ここまで、主要ネット広告代理店6社の売上・営業利益について整理してきました。次章からはネット広告の将来を見据えた各社の事業戦略を順番に見ていき、共通点を解説します。 この記事は、インターネット広告事業に従事している方や企業の成長戦略に関心がある方におすすめの内容となっています。 Q. 主要ネット広告代理店6社の次の戦略における共通点とは?の答え A. 各社の戦略は以下の通りで、共通点は「広告のみでは成長は期待できない」という危機意識に基づき、「既存顧客との関係やアドテクで培った技術などの資産を活用した新領域の開拓」を進めている点と考えられる。 ・サイバーエージェント:DXと生成AI ・セプテーニ:電通との連携によるオンオフ統合

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  • アメリカ・日本のネット企業(上場企業)を中心に、決算情報から読みとれることを書きます。経営者の方はもちろん、出世したいサラリーマンの方、就職活動・転職活動中の方になるべく分かりやすく書きます。
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