12月のFOMCのわずか2週間前までは、パウエルFRB議長は
「FRBは利下げについては議論すらしていない」と、タカ派的な
スタンスを維持していました。
ところが、12月13日のFOMC後の記者会見では、「利下げに
ついて議論している」と、ハト派へと急転換しました。
この二週間の間に、何が起きたのか????
↓ ↓
12月13日に発表された「アメリカの11月の消物価指数(CPI)
と生産者物価指数(PPI)」で、インフレが2%インフレ目標に向
かって大きく鎮静化し始めたことが確認できたのです。
インフレの沈静化ぶりだけ眺めると、ソフトランディングどころ
か、近い将来のハードランディング(景気後退)を懸念し
無ければならないほどの急速な鎮静化でした。
12月13日のFOMCでの唐突な「ハト派転換」で、アメリカ経
済のソフトランディング(景気後退なしにインフレが沈静化する
こと)の確率がぐっと高まりました。と言っても、ソフトランディ
ングの確率は50%だったのが、60%に上昇した程度ですが・・・。
ところが、このFRBの唐突なハト派転換で市場のほうは大揺れで
す。
アメリカ株式市場は、13日のFOMCを境に、ユケユケのアホア
ホパワーで溶け上がって(メルトアップして)います。
あたかも、ソフトランディングの確率が80%くらいの高確率に
急上昇したかのような「手放しの上昇ぶり(喜びぶり)」です。
(このメルトアップは長くは続かないでしょう)
さて、アメリカ株式市場がここまで溶け上がってしまったら、金
融環境が緩和されてしまって、FRBは「利下げを先延ばし」しな
ければならなくなるリスクを高めてしまいます。
「先走りすぎた株高」は、長い目で見ると、アメリカ経済のハード
ランディングのリスクを高めるのです。
FRBの幾人かのメンバーも、「13日のFOMCを境に先走って溶
け上がる株価」を警戒、強く牽制発言を繰り返しています。
が、アホアホパワーの株式市場のほうはこの牽制に全く反応しま
せん。
近いうちにアメリカ株式市場のメルトアップ(株式市場の溶け上
がり)はメルトダウンへ転じることでしょう。
もしかするとひょっとすると、日本時間で今夜発表の「11月の
アメリカのPCE(個人消費支出)」がその引き金を引くかも知れま
せん。
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