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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4847号 令和5年12月22日(金)
発行部数 9,735 部
【仁の人は天下に敵なし】
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【仁の人は天下に敵なし】
本章は、甚だ主旨が明らかにしにくい。
もし漠然と読書法を論ずるものと見るならば、
「尽く書を信ぜば、則ち書なきに如かず」、
書物をことごとく信ずるならば、かえってないほうがよい、
という一句が主意であって、
「吾、『武成』に於て」云云、
わたくしは『書経』武成篇においては二三節を信用するだけです。
以下のことばは、その証拠として引いたものにすぎなくなり、
その意味は、まさに万章上篇第四章の、
詩を説くことを論じて『雲漢』の詩をその証拠に引いているのと同様です。
しかし、このように説くならば、
本章の意義は甚だ浅くなってしまうのです。
その上、『詩経』『書経』『易経』『春秋』などについては、
疑うべき点が見当らず、たまたまそれがあったとしても、それは字句の末の問題であって、
大義に関係したものではなく〔『雲漢』の詩の類〕、
または読者が自身の見解にこだわっているのであって、
その書物自体の本義が誤っているのではありません〔『武成』のごときもの〕。
しかしながら、秦・漢以後、『楽経』は亡びてしまい、
『礼記』は後世の補入があって純粋でなく、
そうであるから、すべてを信ずるわけにはいかないのですが、
孟子の時代には、まだそのようにはなっていなかったのでした。
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