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第99回 半導体からニンニクまで安全保障の脅威 中国バッシングが次々と降り注ぐ米中関係の「新常態」

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 中国の人民元が11月の世界決済シェアで円を抜き、4位となった。  外国メディアがこぞって報じた人民元の躍進は国際銀行間通信協会(SWIFT)の公表したデータだ。これに中国の国内メディアが快哉を叫んだことは言うまでもない。  世界の経済成長への貢献度が3割を超え、2022年の統計まで中国が6年連続で世界一の物品貿易国の地位を維持(中国税関総署の発表)していること、また新興国・発展途上国で人民元決済が広がっていることを考えれば当然の帰結だろう。  ただこうした現象がアメリカをさらに刺激すれば、そのリアクトは決して中国に有利なものにはならない。  米中はいま「相互依存のなかの競争」という現実への対応に苦慮している。  アメリカの未来を考えるとき、地政学的競争において優位を維持することはマストだ。中国がもしこの点でアメリカを刺激すれば、米中関係から「協力」という要素が大きく後退することは間違いなく、それは相互依存の世界において、経済に少なからぬ逆風を吹かせることにもなる。

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