「就活ESで入試タイプを聞く企業は危険」
最近の就活では、ES(エントリー・シート)に「入試形態」を書かせる企業が増えているそうです。つまり、一般入試、内部進学、AO入試、指定校推薦など、エントリーシートの欄にチェックを入れる項目があり、大学に「どうやって入ったのか?」を調べるのです。
いかにも「やりそうなこと」であり、面接の話題にしようという魂胆はミエミエです。ですから、就活生は面接の際に対応していけば良いわけです。
「一般入試は、地頭(じあたま)の良さの証明と思われている。だが、答えのある質問、期限のあるタスクには対応できていても、問題発見力、問題提起の能力は未知数と見てくる」
「内部進学は、高校の成績と学部との相関を見た上で、進学した学部へのその時点での志望動機などを聞いてくる」
「AOは、基礎学力の証明を欲しがってくる。また入試の具体的内容を聞いてくる」
「指定校推薦は、高校のレベル、成績などを確認に来る」
というようなことは十分に想定できるのですから、ゲームのルールを頭に入れた上で対抗していけばいいと思います。
では、この種の「入試形態」をしつこく聞いてくる企業というのは、別に当然の行動をしているだけで、問題はないのかというと、冗談ではありません。問題は大アリだと思います。
それは大学教育を軽視しているということです。大学とは、入試という「実力判定の資格試験」、つまり「その大学に入ったこと」がいちばん大事であって、大学の4年間に学んだことは、企業としては評価していないという、昔ながらの姿勢を今でも守っている、そんな会社だというのは明らかです。
日本の企業の多くは、何でも「自己流」で進めがちです。自己流には2種類あって、1つは過去の成功体験が様式化されたもの、もう1つは、業界ぐるみの「バレなければコストカット」というコンプラ上の「限りなく黒に近いグレーな対応」です。(続く)
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