久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.163 2023/12/25発行
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サンタさん!今年のプレゼントはライフワークをお願い!
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4.大人の放課後相談室
Q:ライフワークの見つけ方
2023年7月11日配信の第140号「仕事とプライベートの理想的な比率とは?」をバックナンバーから拝読しました。
「週末とスキマ時間を活かしてライフワークで自己実現を」とありますが、
人生をかけて取り組む「ライフワーク」という軸がまだ見つかりません。
プライベートは充実しており満足しているし、 小さな趣味がないこともないのですが、消費するばかりでなんだか深みがなく空虚な気がします。
兄弟姉妹もおらず、子どもを持つ気もなく、このままだと老後が暇になりそうで絶望します。
ライフワークはどうやって見つけたらよいのでしょうか?詳しく取り上げていただけますと嬉しいです。
(匿名希望/神奈川県/30歳/女性)
A:ライフワークがすぐ見つからない、計画通りに行かないから人生は面白い。還暦までに見つけられれば良いのです。鍵はまだ見ぬ世界への挑戦と無茶ぶり師匠。そして小さな継続的修行でしょうか。
まずは「プライベートが充実して満足し、小さな趣味がないことはない」のが現状であれば、絶望どころか、幸福度ランキング上位2割に入っていると自信を持って良いでしょう。
私は30歳の時(今から30年前)は、バブルが崩壊した状態で家業を継がねばならなくなりました。いざ入って見たら借金漬け、お客様も倒産や廃業が相次ぎ、生産拠点は海外に流出という状態でした。ライフワークどころか、親から決められた宿命に縛られ、数十億円もの負債の連帯保証人になったのです。
まさに絶望とは、こういう状況でありましょう。
しかし、今考えれば、この絶望的状況こそが、現在の私のライフワークにつながっているとも思えるから不思議ですね。
■ライフワークに出逢う道1
自分の知らない(苦手な)世界への挑戦
ライフワークとは、必ずしも自分が好きで得意なものとは限りません。むしろ追い込まれてやらざるをえなくなったモノゴトが、ライフワークを見つけるきっかけになったりするから、人生は面白いのです。
偉そうなことを言っておりますが、私は元来ものぐさで、新しいことを始めるのは苦手です。とは言え、なにせ、数十億円の連帯保証人になったのですから、会社をつぶすわけにはいきません。
もし、放っていても儲かるような商売をしていたなら、わざわざ出会った人、名刺交換した人全員に毎日メルマガを出そうなどと言う、考えただけでも面倒でバカげたことはしなかったでしょう。しかし、お客さんがどんどんいなくなり売上が減っていくので仕方がありません。
安穏とした仕事で乗り切れるなら、自分でwebサイトを作ってまでネット通販を始めようとも思わなかったはずです。そして、わからないことを図々しく出会ったばかりの人たちに教わろうともしなかったでしょう。
しかし、そのおかげで、結果的に、下町のTシャツ屋のままでは知らなかったであろう世界の数々に飛び込むことになりました。
そして、苦手なこと、嫌いなことと決めつけて、それらを敬遠して生きていくことは、食わず嫌いで「損をしている」ことにも気づきました。さらには、知らないこと、苦手なことの方が、先入観無しに取り組めて黙々と練習をするので、むしろ習熟も早いことに気づきました。
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