■すべての仕事は問題解決である
人生は問題解決の連続だ。仕事でもプライベートでも、次々と問題
が沸き上がり、行く手を阻む。これをどうにか乗り越えていかなけ
れば、人生を切り拓いていくことはできない。
だから、問題をスムーズに解決に導く思考法を身につけておくべき
だ。これを身につけておかないから悩むのだ。また、思い付きの解
決策を実行し、的外れな行動をすることになるのだ。
誰もが簡単に問題解決ができる方法として独自に考案・開発したの
が「問題解決1枚シート」だ。問題解決を5つのステップごとに順
に記入することで問題の本質に迫り解決に導くフレームワークだ。
生成AIの活用も重要だが、人間には経験をつなぎ合わせて思いも
よらない発想を生み出す力がある。問題解決の思考法を身につけ
て、自分の頭で考えれば、仕事と人生に変革が起こせるのだ。
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仕事をする中で、誰もが色々な問題に直面する。問題の中身は、会
社によって異なる。また、当事者でも全容を把握していないケース
や、なぜ問題が起きているのか把握していないケースも多々ある。
だが、思考法を身につければ、どんな問題に直面しても、焦った
り、うろたえたりすることがなくなる。解決に向けて思考できるよ
うになる。だから、社会人は必ず持つべき必須のスキルなのだ。
そもそも、仕事ととは誰かの問題を解決することだ。会社で働いて
いれば、毎日仕事を通して、お客様の問題や上司の問題を解決して
いるはずだ。
組織に属さないアーティストやフリーランスであっても、クライア
ントの要望に応える形でアウトプットしている。クライアントのた
めに問題解決しているのだ。つまり、問題解決こそが仕事なのだ。
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誰かが抱える問題を明らかにして、それを解決するから、仕事の成
果を認めてもらえる。つまり、問題解決することは、バリューを提
供することなのだ。
たとえば、スターバックスは、自宅でも職場でもない、第3のリラ
ックスできる場所として「サードプレイス」という概念を提案し、
バリューとして提供している。
一般に、企業が顧客に提供する価値は、痛みを取り除くペインと、
要望を叶えるゲインの2種類ある。たとえば「がん保険」はペイン
で「ネットスーパーの宅配サービス」はゲインだ。
問題解決では「相手の課題を解決して、どんな状態を目指すか」と
いう視点が重要になる。この時、ペイン型か、ゲイン型かという視
点で考えると思考が整理しやすくなる。
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問題解決とは、単に起きている問題の解決ではない。たとえば、あ
る人物のデータ入力のミスが問題だとする。その解決策として「他
の人がダブルチェックをする」という解決策を考えたとする。
だが、ダブルチェックをすれば、仕事の負担は増える。そのため、
生産性が下がる可能性がある。ダブルチェックする人が疲れてしま
い、チームとしては、かえってミスが増えるかもしれない。
「ミスが多いからダブルチェックする」というのは、コインの裏返
し的発想だ。単にコインをひっくり返すように、目に見えるものご
とに対処することだ。簡単だが、根本的解決にならないのだ。
多くの人が、問題解決を理解していないために、コインと裏返し的
発想をしがちだ。そのため、同じような問題に何度も悩まされた
り、延々と見当違いな対策を繰り返したりすることになる。
これを避けるには、先にゴールイメージを描いて差を埋めること
だ。「誰にとってどうなればいいのか」「誰がどうなりたいのか」
というゴールイメージ、あるべき姿を決めておくのだ。
前述の例では、チームとして正確に効率よく仕事ができている状態
があるべき姿で、入力ミスが多いのが現状だ。この差を問題と捉
え、解決方法を発想するのが問題解決なのだ。
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