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辺 真一メールマガジン
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2023.12.25 Vol.355
[毎月5,15,25日発行+号外あり]
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国際原子力機関(IAEA)のグロッシIAEA事務局長が12月21日、「北朝鮮の寧辺にある軽水炉から温水が排出されている。温水の排出は原子炉が臨界に達したことを示している」と発言したことが波紋を呼んでいる。事実ならば、軽水炉の試運転が始まったことを意味するからだ。
北朝鮮はこれまで寧辺では5メガワット級原子炉(黒鉛型炉=重水炉)を稼働させ、核爆弾の原料となるプルトニウムを抽出してきたが、発電容量がその6倍の軽水炉を稼働させれば、より多くの核爆弾の製造が可能となる。
IAEAのハイノネン前事務局長は「寧辺の軽水炉が完全に稼働した場合、年間15kg~20kgのプルトニウムが生産できる」と「VOA(米国の声)」のインタビューに答えている。核兵器1発に必要なプルトニウムの量を4kg程度と見積もった場合、年間に4~5個製造が可能となる。
また、米科学国際安全保障研究所(ISIS)のデイビッド・オルブライト所長も「どんなに低く見積もっても5メガワット級の黒鉛型原子炉よりも4~5倍多い、年間20kgのプルトニウムは製造できる」と「VOA」に述べている。
重水炉と異なり、軽水炉の原料はウラン235が3~5%交じった低濃縮ウランを使用する。天然ウランや数パーセント程度の濃縮ウランでは核兵器には使用できない。しかし、濃度を2~3%度高める技術さえ取得できれば、ウラン濃度90%以上の武器級高濃縮ウランを生産できる。そのためにはウラン濃縮技術が不可欠だ。
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