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国会議員の逮捕はあるのか?(上)/有田芳生の「酔醒漫録」第52号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第52号 2024/1/5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──国会議員の逮捕はあるのか?(上) 2・「酔醒漫録」──12月22日〜1月4日 (『ボーはおそれている』、石川真生写真展、白鳥事件の真相、『枯れ葉』のしぶさなど) ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──国会議員の逮捕はあるのか?(上) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼1988年から89年のリクルート事件をきっかけに竹下登政権が退陣。さらに東京佐川急便事件、金丸信脱税事件があり、政治改革の一環として選挙制度が変わり、小選挙区比例代表制や政党交付金制度が導入された。その評価はいまおくとして、政治は大きく変わった。この2024年はさらに大きな変動を経験することになるだろう。自民党の安倍派を中心にした裏金問題は、超弩級のスキャンダルだからだ。1月1日の『朝日新聞』は一面トップ記事で〈安倍派「中抜き」裏金8000万円か〉〈派閥に納めず 下村氏約500万円〉とスクープ。議員は時効にかからない5年間で10数人だという。これまで安倍派による裏金還流が問題とされてきたが、「中抜き」で政治資金収支報告書に記載していなければ、ストレートに議員の問題となる。安倍派議員は記載しなかったのは「政策活動費」だと派閥から指示されていたとする。だが「政策活動費」は党から議員個人に支出されるものだ。政党の政治資金収支報告書には議員名と金額を記載しなければならないが、議員側には記載の義務はない。しかしキックバックされた裏金は党からのものではなく、安倍派からのものだ。本来は「寄付」として記載しなければならなかった。4000万円を超える還流を受けて事務所の捜索がなされた池田佳孝衆議院議員(比例東海)が収支報告書を慌てて訂正して「寄付」としたのは、そうした理由があった。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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