「追悼 山崎元さん」
経済評論家の山崎元さんの訃報に接しました。かねてより闘病されていたことは、ご本人が公表されていたこともあり理解していましたし、ご病気の容易でないことも承知していました。
そうではあるのですが、同志とも思っていた同年代の旗手が、こんなに早く旅立っていったことには、やはり痛苦の思いがいたします。
村上さんの主宰されていたメルマガJMMで長くご一緒し、その間にはお目にかかって政治経済の広い範囲について意見交換をさせて頂く機会にも恵まれました。明らかに魂の中に自ら灯を掲げておられる方で、深い感銘を覚えたのを記憶しています。
経済評論家としては良心的な啓蒙を率先された業績があり、幅広く称賛されているのは事実です。ですが、山崎さんのような才能に、国家や国の経済全体を救うような機会と権限が与えられなかったことは、大きな損失であったように思います。
晩年の闘病の告白は有名で、ここにおける達観というのは、今となっては悲痛であるものの、やはり不滅の眩しさを持っています。それだけではなく、この方は若い時から苦労されて、その度に、ある種の達観を自身に強いて来られたのかもしれません。人間としてそのことには深い感慨と尊敬を覚えますが、やはり稀有の才能が達観へと追い詰められた社会、時代に対しては憤りを消すことはできません。
お別れを申し上げなくてはならない一方で、山崎さんという存在は、多くの人の心に決して消すことのできない印象を残していかれたのは事実と思います。
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