私はかつて、「天災・松本人志」の大大大ファンでした。
「ごっつええ感じ」から「一人ごっつ」に至る松本さんの世界は、我が師匠西部邁氏の言論と並ぶ、腐敗しきったマスメディアの中でほぼ絶滅しかかっていた「真実」の手触りをはっきりと感じることができる、文字通りの「日曜日よりの使者」でした。そして学生の頃に読んだ松本人志の『遺書』は当時の私にとってキルケゴールの『死に至る病』や太宰治の『人間失格』と同じ、世間では全く触れられない真実が吐露された名著でした。
そんな松本さんについて、こういう「批評」を書く必然性を持つに至る日が30年後に訪れるなんて、当時の僕には思いもよりませんでした…。
年末に、松本人志さんが、今から15年前に、後輩芸人達を使って、芸能人の卵を含む複数の女性に対して「性加害」を働いたという記事が週刊文春に掲載されました。
これまで口をつぐんでいた芸能人の卵だった女性からは、「芸能界の権力者でもある彼の怒りを買うと、どんな仕事上の報復を受けるかわからず、これまで口を閉ざしてきた子が数多く存在する」(引用)との証言が掲載されています。
これはつまり、昨今ジャニー喜多川事件や、ハリウッドの映画監督等が起こしたMe Too事件と同じく「社会的強者による性加害」の問題であることが疑われる事案だという報道です。
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