■お金が喜ぶお金の使い方
お金と仕事、病気、人間関係は、悩みの3大ジャンルだ。悩みは
苦しい。だが、悩むということは、それだけ大事なことなのだ。つ
まり、悩みの3大ジャンルこそが、生きる上で大事なことなのだ。
たしかに、経済的なこと、健康に関すること、人間関係にまつわる
ことは欠かせない大事な要素だ。だが、そこには幸も不幸もない。
そう思う心があるだけだ。
キーワードは、喜ばれることだ。たとえば、お金に関しては「いか
に稼ぐか」ではなく「いかに使うか」を考えることだ。ポイントは
「喜ばれるように使うこと」だ。
お金は、持っているだけでは無意味だ。使うことで初めて役目を果
たす。それこそがお金の本質だ。だから、喜ばれるように使うべき
だ。それができれば、自然と入ってきて回るようになるのだ。
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仕事も同じだ。本質は喜ばれることだ。「どうやって儲けるか」
「どうしたら売り上げや利益が上がるか」ばかりを考えるべきでな
い。やがてお客さんが来なくなり、商売は続かなくなる。
「どうしたらお客様に喜ばれるか」を考えて実践・実行することだ。
そうするからこそ、商売は繁盛するのだ。そこに商売の本質がある
からだ。
そもそも、仕事とは、人の役に立って喜ばれることだ。喜ばれるか
らお金という形で帰ってくるのだ。喜ばれることを大事にしていれ
ば回るようにできているのだ。
人が生まれる理由も、人生の目的も、喜ばれる存在になることだ。
お金も仕事もそのための手段に過ぎない。喜ばれる生き方をするた
めに活かすのだ。喜ばれるという一点が、生きる目的なのだ。
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かつて、富を得て、橋を架けたり堀を作ったり、絵師に絵を描かせ
たりと、多くの人に喜ばれるようにお金を使う人がいた。彼らが文
化の下支えをした。茶道などが根付いたのはこの人たちのおかげだ。
お金を持ってはいるが、世のため、人のためには使わない、貯めこ
んでいるだけ、または自分のためだけに使う人は、ただのお金持ち
だ。それだけでは不十分だ。
仏像を見た時、如来と菩薩を見分けるポイントがある。それは装飾
品を身につけているかどうかだ。仏界意最高位の如来は装飾品を付
けない。自分の身を飾ることから離れたら、それが悟りなのだ。
大会社の社長や、大作家、超一流スポーツ選手ほどの富を手にする
ことはできなくても、できる範囲で世のため人のためにお金を使う
べきだ。それが、お金や仕事がスムーズに流れ込む法則だ。
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ランチなどでお店を選ぶ時は、あえて流行っていない店に行くべき
だ。間違っても、おいしい店や有名店で行列に並んで食べたりする
べきではない。それでは、自我とエゴの塊だ。
有名店の近隣には、必ずお客さんが入っていない店がある。不味く
て愛想も悪いかもしれない。だが、こういう店にこそ入るべきだ。
お金を役立てるには、いかに相手に喜んでもらえるかで決めるのだ。
流行らない店ばかり選んでも、実際は「まずい」と思うものを食べ
ることにはならない。「自分の体の一部になってくれてありがとう」
という気持ちで食べれば、どんなものでもおいしいからだ。
同じお金を使うのでも、はやらない店で使うほうが、喜ばれ方は全
然違うものだ。誰もが、あえてお客さんが来ないところに行ってお
金を使うようになれば、世の中は、流れが良くなるはずだ。
だから、頼まれごとなどをして、お金が入ってきたら「しょうがな
いなあ」と使ってあげるのだ。それも、自分の自我やエゴでなく、
相手に喜ばれるように使うのだ。
こうして、相手に喜ばれるお金の使い方をしていると、お金のほう
からやってくるようになるものだ。お金は、喜ばれたくて仕方がな
い状態で存在しているのだ。
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