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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4868号 令和6年1月12日(金)発行
発行部数 9,704 部
【「仁人は天下に敵なし」】
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【「仁人は天下に敵なし」】
しかしながら、これも、いわば形容上の慣用語であって、
力いっぱいに戦争終結の盛事を写そうとして、
いつしかこのようになってしまったものですから、
深く問題とするには足りません。
わたくしは、前後の章との関連の上から考察してみると、
本章の主意は、
「仁人は天下に敵なし」
の一句にあるものと思います。
すなわち孟子の考えによると、
「仁人は天下に敵なし」
というけれども、
『武成』に血が流れて杵を漂わせるほどであった、
という語があることを証拠として、
仁人であっても、まだ敵なしというわけにはゆかない、
と反対するものがあることを心配して、
「吾、『武成』に於て」云云といい、
さらに「尽く書を信ぜば」云云といったのです。
ですから「尽く書を信ぜば」云云という語は、
ひろく一般の読書のしかたを論ずるもののように見えますが、
実は「血流れて杵を漂はす」という語から発したものであります。
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