超円安は、確実に輸入物価のものすごい上昇となって、国内経済を襲うからです。
「年金受給世帯」や「生活保護世帯」はあっという間に、この波に飲み込まれます。地獄の困窮生活が訪れるでしょう。
年金制度は解体してチャラにするしかないので 「年金払い損・世代」 にとっては朗報かもしれませんが、以後の日本人の老後は悲惨の一語となるでしょう。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第81回(2024年1月15日号)
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
さて今回は、「アベノミクス大失敗の後遺症が日本を襲う! 1ドル500円時代のハイパーインフレで国の借金はチャラ! 将来の年金『払い損世代』になる50代以降の人も年金制度壊滅でチャラ! しかし、日本人全体の老後には強烈な貧困地獄が待っている!」というテーマでお届けしたいと思います。
2024年は、これまでと違って円高になるぞ――と予測する識者も多いのですが、そんな状況は一時的にすぎないでしょう。
せいぜい1ドル140円台が130円台に乗る程度でしょう。
120円台に乗るのは、かなり難しいのではないでしょうか。
米ドルの政策金利が下がり始め、日米の金利差が縮小したとしても、それほどの円高にはならないと思われます。
なぜなら、国際決済銀行(BIS)が発表した2023年8月の円の実質実効為替レート(2020年=100)は73.19と過去最低となっており、「1ドル=360円」の固定相場だった1970年8月よりも円の価値が相対的に安くなっているからです(2023年9月21日付・日本経済新聞)。
「1ドル=360円」の時代といえば、「一生のうち一度ぐらいは海外旅行にいってみたい」といわれた時代です。
すでに現在、各種の海外旅行の広告やパンフレットを見ても、コロナ禍以前と比べて、ツアー料金の価格は2倍近くなっているものが散見されるほど、値上がりしています。
むしろ、かつてはそこそこ散見された「格安海外ツアー」そのものがまったく消えてしまった――といってよい状態なのです。
それほど、ニッポンの国力の衰退は進み、すでに円の価値はもはや強くはない状況なのです。
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アベノミクス大失敗の大災禍が襲う! 「1ドル=500円」のハイパーインフレ到来で年金「払い損世代」の50代以降も年金壊滅でチャラ! ただし日本人全員の老後は強烈な貧困地獄に!
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悲惨なのは、それだけではありません。
円レートを高めに修正する術は、もはや、すべてアベノミクスによって完全に打ち砕かれてしまっているからです。
日本は、輸入インフレで国民が苦しもうが、短期金利1%、長期金利2%以上にはアップさせられないのです。
たとえ、物価上昇率が欧米のように5%、7%となっても、政策金利(短期金利)は、1%以上には上げられないのです。
これは、すでに昨2023年の時に私たち日本人が体験・実感した事実でしょう。
日銀は、金利を上げられないので、「いまだ安定的な物価上昇率が2%に達しているとは言い難い」とかなんとか、ゴニョゴニョ言い訳をして金融緩和を相変わらず続けています。
しかし、本当のところは違います。
日本は、政策金利を上げられないのです。
日銀保有の国債が巨大な含み損を抱えてしまい、政策金利が1%、長期金利が2%になれば、「債務超過」で日銀資産の12兆円をすっ飛ばしてしまうからなのです。
日銀は「簿価会計」だから、「含みの損失」は表面化しない――といっても、世界は「時価会計」が主流です。
「簿価会計」だから損失は表面化しない――と標榜しても、世界の金融マーケットはどう評価するのでしょうか。
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次回は、 「“市場の歪み”ならぬ”認知の歪み“で、私たちの人生は大損させられている!」 というテーマでお届けしたいと思います。
それでは、次回をどうぞご期待くださいませ。
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