今週のざっくばらん
新聞・雑誌メディアのビジネスモデル
New York Times が、彼らのコンテンツをGPT(ChatGPTの背後にあるLLM)の学習データとして使ったことは著作権法違反であると、MicrosoftとOpenAI に対して訴訟を起こしました。
この件に関しては、さまざまな意見が出ていますが、人間が学習する場合には、著作権法違反にはならず、人工知能だと違反になる、というのはおかしい、というのが大半の人工知能研究者側の意見です。興味のある方は、Andrew Ng博士の下の二つのTweetをお読みください。
https://twitter.com/AndrewYNg/status/1744145064115446040https://twitter.com/AndrewYNg/status/1744433663969022090
とは言え、OpenAIのIlya Sutskeverは、LLMとは圧縮された学習データであると宣言しており、その観点から、著作権法違反だと解釈することも十分可能に私には思えます。
この裁判の結果に期待したいところですが、実際のところは、両者の間の示談により、New York Timesが何らかのライセンス料をOpenAI+Microsoftから得ることになるだろうと、多くの人は予想しています。
Appleは既に、自社のLLMの学習向けに、メディア会社からのコンテンツの取得に走っているし、それが落ちつきどころとしては、もっともしっくり来ますが、ここで再度考えるべきは、メディア・ビジネスの今後です。
メディア・ビジネスの中でも、インターネットの誕生以降、新聞・雑誌のビジネスは縮小する一方です。ネットの広告ビジネスから十分な収益を上げることが出来ないことは明確になって来たので、各社はコンテンツを有料化することにより生き残りを図っていますが、それが成功しているのはごく一部のメディアのみです。
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