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Vol32. 年金の離婚分割で元配偶者から一方的に50%の年金記録を分けてもらう3号分割事例と思わぬ落とし穴。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座【過去記事改訂版】
(2018年5月2日第31号改訂) こんばんは! 年金アドバイザーhirokiです。 ーーーー 1.平成19年4月から離婚時に年金を分割できるようになったが、分割される方は女性が多い。 ーーーー 今日と次回は離婚時分割についてやっていこうと思います。 この離婚分割は平成19年4月にできた制度で結構まだ新しい制度なんですよ。 まずこの平成19年4月にできた離婚分割を合意分割と言います。 つまりお互いの話し合いや裁判で、年金分割の割合を決めます。 もう一つの離婚分割は平成20年4月(平成20年5月以降の離婚に限る)にできましたが、第3号分割制度。 これは、よく言ってるサラリーマンや公務員の専業主婦だった期間である第3号被保険者期間の部分の配偶者の記録を強制的に分けてもらいます。 なんでそんな制度ができたかというと、離婚する人が増えてきたからです。 何年か前から熟年離婚っていう言葉が流行りましたよね。 今の60代以上の人の離婚時を考えた時に、夫と妻どちらが年金が多いケースが多いかというと、やはり夫の場合が多いです。 これは男女の性別役割分担がハッキリしていた事や、女性の就労が男性と比べて平等ではなかった事に起因します。 昭和時代は男性は外で働いて、女性は家を守るという価値観が強い時代でした。 昭和40年代あたりからそんな価値観が強くなっていったのですが、ちょうど昭和30年代から始まった高度経済成長期により夫の賃金が毎年大きく引き上がるようになりました。 会社としてはもっと生産を増やしたいので、多くの労働者を集める必要がありましたので、彼らに長く働いてもらうとかウチの会社に来てもらうようにするにはどうしたらいいかというと、終身で雇用するからウチに来て!とか毎年年齢が上がるたびに賃金上げるよ!という制度が定着していきました。 男性の雇用が安定し、賃金も安定していくならわざわざ女性が働きに出る必要もないなという事で、じゃあ私たち女性は家の事をしようという役割分担がハッキリしていきました。 それに、女性の賃金は現在の令和でもそうですが、まだまだ男女の賃金の差が大きいです。 であれば賃金は男性に任せようという事になっていき、そうすると厚生年金に加入するのは大半が男性という事になっていきました。 ちなみに昭和61年3月までの制度は厚生年金や共済年金に加入してるサラリーマンや公務員の配偶者(専業主婦・専業主夫など)は国民年金に加入する必要はありませんでした。

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