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35年前に決めた「派閥解消」を今更打ち出す岸田首相の頭の中

国家権力&メディア一刀両断
永田町異聞メルマガ版      「国家権力&メディア一刀両断」 2024.1.25                   新 恭(あらた きょう) ----------------------------------------------------------------------     35年前に決めた「派閥解消」を今更打ち出す岸田首相の頭の中 --------------------------------------------------------------------- やることなすこと、ヘンテコだ。昨年12月7日に自民党の派閥「宏池会」を離 脱すると表明したはずの岸田首相が、もはや会長でもないのに宏池会を解散す ると一存で表明。それに呼応するかのように、清和会(安倍派)、志帥会(二 階派)も解散を決めた。にもかかわらず、急ごしらえの「政治刷新本部」は、 派閥の存続を前提に、そのあり方について骨子案をまとめるという。支離滅裂 というか、とにかく方向性が定まらない。 ちょっと話を整理しよう。派閥のパーティー券販売をめぐる裏金事件で追い詰 められた岸田首相が窮余の一策として党に「政治刷新本部」を設け、無派閥の 菅前首相を引き入れて「派閥解消」をぶち上げるように仕組んだことまでは、 当メルマガの先週号でふれた。 この段階で、岸田首相は宏池会の解散まで頭に描いていたに違いない。もちろ ん、それによって他派閥の解散も促し、首相として「派閥解消」主導の実績を あげたいからである。悪の根源を「派閥」に置き、それをぶっ壊すことで国民 から拍手喝采を得られると踏んでいたのだろう。ただし、迷いはあったはずだ。 池田勇人元首相が創設し、大平正芳、宮沢喜一といった宰相を輩出、保守本流 を誇ってきた由緒ある派閥である。そうやすやすと解散を口にできない。 だが、迷いを吹き飛ばすような情報が1月18日に飛び込んできた。派閥パーテ ィー売上をめぐる政治資金収支報告書の不記載は宏池会、すなわち岸田派にも あることは以前からわかっていたが、その額が2018年からの3年間で3000万円

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