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Crazy Culture Guide Vol.386 「この映画は泣けます!」はなぜイラッと来るのか? の巻

高橋ヨシキのクレイジー・カルチャー・ガイド!
ここで「難病映画」を持ち出したのは、いっときの邦画における同ジャン ルのブームよりずっと以前に、世界的な「難病ティアジャーカー」が大い に盛り上がった瞬間が1970年代にあったからです。それが『ある愛の 詩』(1970年)に端を発する主に白血病をモチーフにした「難病ティアジ ャーカー」の(実は一瞬の)ブームで、『メリーゴーランド』(1974年・ のちに『ハイティーン襲撃・恐怖の女子陸上競技部暴行事件』を撮るライ モンド・デル・バルツォ監督)、『ラストコンサート』(1976年・『ス タークラッシュ』のルイジ・コッツィ監督・主題曲も大ヒットしました)、 などが次々と公開されました。『ある愛の詩』には続編『続・ある愛の 詩』(1978年)というのもあって、すわ主人公(ライアン・オニール) の新しい恋人も白血病だったことが発覚するのでは! それはいくらなん でもあんまりじゃないか! と思ったら全然そんなことがなかったので、 えー何が言いたいかというと『ある愛の詩』もやっぱり「恋愛映画」であ って、白血病と死は必須というわけでもなかったことがパート2で分かっ たということです。『続・猿の惑星』に猿が出てこなかったら誰しも「カ ネ返せ!」となると思いますが、『続・ある愛の詩』で誰も白血病になら なくても、それは(当たり前ですが)問題にならないということです( 『続・ある愛の詩』はそれ以前に内容がスカスカなので評価は低いです)。

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  • 「人生を無駄にしないためにも、もっとくだらない映画を観なさい!」というのはジョン・ウォーターズ監督の名言ですが、このメルマガでは映画をはじめ、音楽や書籍、時事ネタから貧乏白人のあきれた生態まで、ジャンルにこだわることなく硬軟とりまぜてお届けします。また、毎号、旧作新作問わず、ヘンテコリンな映画のレビューも掲載いたします。会員の皆さんからのご質問にもできる限りお答えするつもりですので、よろしくお願いします。ヘイルサタン。
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