存在感を増す「軍事大国ロシア」を軍事アナリスト小泉悠とともに読み解くメールマガジンをお届けします。
目次
【インサイト】衛星画像分析 ロシアの核実験場で怪しい動き
ノーヴァヤ・ゼムリャー島概観
CTBTをめぐる米露の論争
新たな坑道の出現
報じられた怪しい動き
【NEW BOOKS】Towards the Abyss
【編集後記】相も変わらず
【インサイト】衛星画像分析 ロシアの核実験場で怪しい動き
ノーヴァヤ・ゼムリャー島概観
今回はウクライナの戦況を離れて、そのずっと北にあるノーヴァヤ・ゼムリャー島という聞き慣れない島を取り上げたいと思います。
ノーヴァヤ・ゼムリャーは北極海に浮かぶ島で、その西側がバレンツ海、東側がカラ海に別れています。元々はネネツ族という少数民族が住んでいたのですが、1950年代には彼らを追放して島全体が核実験場にされてしまいました。カザフスタンのセミパラチンスク核実験場に次ぐソ連で2番目の核実験場です。1990年にソ連が核実験を全面停止するまでに行われた核実験は合計132回に及ぶとされています(大気圏内核実験87回、地下核実験42回、水中核実験3回)。
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