しかし、同様に米軍の駐留を認めている、ドイツ、イタリア、ベルギー、イギリス、韓国の「地位協定」と比べ、日本側の主権の及ぶ範囲が極めて限定された、米軍やりたい放題の非常に不平等な取り決めとなっています。これは日本だけなのです。
米軍の業務遂行においては、日本国内での犯罪行為すらOKとなる内容だからです。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第83回(2024年1月29日号)
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
さて今回は、「日本に国家主権ナシ! 自民党に政策ナシ! 政策は米国からの『年次改革要望書』で決められ、軍事と外交は『日米合同委員会』の指令が絶対! あとは献金スポンサー「経団連」の言いなりになるだけ! いよいよ米国の代理戦争に駆り出されるニッポン! 《 前編 》」というタイトルで、お届けしたいと思います。
日本の政治が、とことん愚かしいものになってきたのは、日本国の「主権」がはたらいていないからではないでしょうか。
敗戦でGHQに占領されて以来、日本はどんどん米国に浸食され、政治の中枢まで握られ、制御されるようになっています。
政権与党の自民党と公明党は、米国政府のご機嫌を伺い、米国の要求通りの政策しか実現出来ないのです。
それゆえにかもしれませんが、自民の中枢に巣食う世襲議員たちは、国家の将来や、日本の命運などどうでもよいとばかりに、ノー天気に高待遇の自分の「国会議席確保」と「金儲け」だけに走ってきています。
そして財界もマスメディアも、自らの利権を死守すべく、こうした自民と癒着を深めるばかりなのです。
日本の民主主義はどんどん形骸化していきます。
国民の声が政治に反映されないからです。
どうすればよいのか――と結論からいえば、米国隷従の属国政策・植民地政策をやめさせる方向で、米国の民主派の世論喚起が重要でしょう。
まどろっこしい話ですが、米国世論による米国政府への批判に期待する他なさそうなのです。
米国の健全なる民主主義勢力があれば――の話ですが。
日本の民主主義が米国隷従で酷いことになっていることを、良識ある民主的な米国民にも知らしめるべき――というより方法はないのではないでしょうか。
そのためには、まず日本側の世論の告発的発信、なかんずくはマスメディアの報道にこそ、それが求められますが、今の政権忖度のマスメディアに期待できるのか…といえば、どんなものでしょうか。
いずれにしろ、情けないことですが、日本の政治家たちの自浄能力がないのは明らかですから、端から絶望的な望みなのかもしれません。
しかし、米国側に日本への姿勢を改めてもらわなければ、日米関係の本来あるべき健全な位置関係は望めません。
もはや、米国の51番目の州になり下がっている日本なのですから。
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日本に国家主権ナシ! 自民党に政策ナシ! 政策は米国からの「年次改革要望書」で決められ、軍事と外交は「日米合同委員会」の指令が絶対! あとは献金スポンサー「経団連」の言いなりになるだけ。いよいよ米国の代理戦争に駆り出されるニッポン! 《 前編 》
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さて、皆さんは「年次改革要望書」なるものの存在をご存じでしたでしょうか。
これは、政府・自民党にとっては、非常に不都合な米国との「やりとり」ゆえに、政権忖度の日本のマスメディアは、一切報道してくれないものでもあります。
そのため、多くの国民は知らされないままの状態が続きますが、「年次改革要望書」の中身の代表的なものが、かつての小泉純一郎内閣の一枚看板の「郵政民営化」でした。
これこそが、米国政府から日本政府への「指示・命令」であったことが、明白に示されている文書に他ならないのです。
小泉政権が「米国のポチ」と呼ばれたゆえんでもあります。
日本が「郵政民営化」を行う必要性など、まったくどこにもなかったにも関わらず、米国政府は、日本の「郵便貯金(214兆円)」と「簡易生命保険(121兆円)」に蓄えられた335兆円を日本国の政府保証から外し、米国金融会社に開放させるために「郵政民営化」という方便を使い、小泉内閣に命令したのでした。
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さて、今回は長くなりましたので、このへんまでに留め、引き続き次回において、この 「日米地位協定」にもとずく「日米合同委員会」 について、その深い闇を詳しくえぐっていきたいと思います。
次回をどうぞご期待くださいませ。
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