田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」Vol.455
アホに見られることこそ言ってほしい
パネルディスカッションやブレーンストーミングやテレビでのコメンテーターの仕事の最大の課題は
・一緒に座っている、自分を売り込もうと賢そうなことを言う人たちの意見を聞いたふりをしないといけないという時間
舞台が大きくなればなるほど、メンバーが偉そうになればなるほど、自分のイエスマンの部下やPR会社が作った当たり障りのないメモで練習して、面白くもない何ともない、どこかで聞いたことのある陳腐な演説を聞くために、最後まで座っていないといけないというのが最大のチャレンジなのです。
「ウェルカム! アホに聞こえる意見や分析」
なのです。
特に一橋大学ビジネススクールICSのMBA学生たちには、今後もそれを徹底していきたい。
一流のビジネススクールの教室では、皆、発言でポイントを稼がないといけないので、賢そうに聞こえることを言いがちになります。
でも賢そうに聞こえる意見は往々にしてつまらないものです。そんなことばかり言う連中に時間を与えるのはmクラスメイトや教員の時間の浪費になります。
すでに皆さんは多くのスクリーニングを経て教室にいるのだから、自信を持ってください。
皆さんのレベルでこそ「アホに聞こえる意見や分析」を披露してほしいのです。なぜなら、それは、そういう分析や意見こそが、そもそもOut of Boxなものだからです。
既存の知見や意見の限界を超えて、不完全でもいいので、それをはみ出してみてほしいのです。そうすればほとんどの場合、アホな意見に聞こえます。
あなたがビジネスで長期的に成功するためには、私やクラスメイトをImpressする必要はないのです。あなたが将来囲まれる人たちは、既存の陳腐で賢そうに聞こえる意見を求めていないし、そういう組織を作ったりそういう組織に入ることを目指すべきです。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)