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統一教会「秘」文書にみる自民党工作(下)/有田芳生の「酔醒漫録」第56号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第56号 2024/2/2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──統一教会「秘」文書にみる自民党工作(下) 2・「酔醒漫録」──1月26日〜2月1日 (山本太郎評価、お好み村「水軍」『ゲバルトの杜 彼は早稲田で死んだ』など) ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──統一教会「秘」文書にみる自民党工作(下) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼前号では統一教会の内部文書に記された国会議員、地方議員への浸透を紹介した。2015年の時点で「原理研修会」に参加した国会議員が18人いたことがわかったが、それが誰なのかは明記されていない。研修会では統一教会の教義が教えられていた。『思想新聞』に「勝共推進議員名簿」が掲載されたのは、1990年3月25日号だ。そこには安倍晋太郎、麻生太郎、中曽根康弘、細田博之議員たち105人の名前がある。この名簿にはないが参議院議員は45人だと同紙にはある。合計150人だ。この数字は、2015年の「連携している議員」150人と同じで、おそらくこの水準で25年ほど推移してきたのだろう。そこに安倍晋三元総理銃撃事件が起きて、統一教会問題が「30年の空白」を経て再浮上した。かつては合同結婚式や霊感商法問題だったが、こんどはストレートに自民党政治家との関係だった。議員たちは批判が高まったため「関係を断つ」と言わざるをえなくなり、いまは息を潜めている状況だ。 ▼自民党を中心とする政治家にとっては、選挙の応援に欠かせないのが統一教会信者(国際勝共連合など)だ。一方の統一教会にとっては、家庭教育の重視など、組織の理念と政策を実現させるための国会議員、地方議員である。しかし本質的には、教団の利益を実現させるために不可欠なのが議員の存在だ。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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