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第105回 トランプ人気が吹き荒れるなか、習政権が懸念する「中国人スパイ」取り締まり強化の復活

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 イスラム武装組織・ハマスとの交渉のためイスラエルのモサドやエジプトの情報機関と協力し奔走する米CIAのウィリアム・バーンズ長官。そのバーンズの寄稿が話題となっている。  米外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』(電子版)に掲載され、今月2日に様々なメディアが取り上げた。その目玉は、「中国対策予算を2年間で2倍以上にした」と明らかにしたことだ。  ここ数年のトレンドを考えれば、とりたてて騒ぐ内容でもないが、「中国」と名が付けば予算の獲得がいとも簡単にできる現実が透けて見えて興味深い。  共同通信は2日付の記事で、バーンズが「中国に関する情報の収集や分析に注力し、中国語を話せる人材の登用や育成を進めている」(1月30日の記事)と報じたが、これも意味深だ。  一つには中国側がアメリカのスパイ網を一掃したとされる問題への対応のためだと考えられるが、一方では純粋に「中国が見えていない」ことへの対処もあるのだろう。どの国も中国批判に躍起だが、その一々があまり的外れで攻撃される中国側を戸惑わせている。

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