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馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
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第658号(2024/2/4) 米国株市場は、いったん「いいところ取り」の足場を崩されたが、その後は景気堅調観測にすがりついた/実際の世界景気には暗雲が忍び寄る
この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。
※ 自主開催セミナーの予定です(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。
2/10(土)浅草(18/20)(残席:2)
2/17(土)福岡(6/20)
2/24(土)ウェブ(11/150)
3/2(土)葛西(1/25)
3/30(土)名古屋(4/25)
4/6(土)浜松町(1/25)
4/13(土)ウェブ(1/150)
4/20(土)札幌(5/25)
4/27(土)高岡(1/25)
6/1(土)大阪(2/18)
6/15(土)横浜(1/20)
6/29(土)福岡(0/20)
7/13(土)浅草(2/20)
7/27(土)ウェブ(0/150)
セミナーのスケジュールは、
http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html
のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。
☆過ぎし花~先週(1/29~2/2)の世界経済・市場を振り返って
<米国株価は、週前半は、経済指標や企業業績への失望に加え、FOMCでの連銀の先行き利下げに慎重な姿勢で、株価がいったん反落した、しかし週末にかけては、堅調な経済指標と企業収益の発表にすがりついて、いまだに行き過ぎた株高を維持している>
(まとめ)
米国株価については、先週前半は、まだら模様ながらも景気の減速を示す指標が目立ちました。加えて、企業決算の発表が株価下落の材料となる展開も目立ちました(決算の内容が悪かったわけではなく、市場の過剰な期待に届かなかった、というケースが多かったです)。一方、無風だと見込まれていたFOMC(連邦公開市場委員会)では、パウエル議長が利下げに慎重な物言いを繰り返し、市場の早期大幅利下げ期待に冷水を浴びせました。
こうしたことから、米株市場における「景気や企業収益は堅調だし金利は大きく下がる」とのいいところ取りによる、買われ過ぎの米株価は買いの口実を失って、1/31(水)には下落(正常化)に向かう局面が生じました。
そのまま株価下落基調が続くかと期待されたのですが、週後半には逆に堅調な経済指標の発表が目立ち、一部IT大手企業の決算に良いものも表れたため、金利低下期待を失った米株市場は景気と企業収益の回復期待にすがりついて、またもや無理やりな株価上昇に転じました。
しかし、堅調な経済指標の代表選手と解釈された1月の雇用統計は、内容を精査すると、実はそれほど強いわけではなく、いずれ米景気の真の弱さが正しく評価されていけば、米国株価は下落基調に踏み出すと予想します。
こうした米国株価の動きに連れる形で、日本株も週央にやや下押ししたものの、週末にかけて持ち直す展開となりました。
(詳細)
今号では、まず米国株価の先週の動向から解説しましょう。これまでずっと、米国株式市場においては、「景気や企業業績は堅調で、減速はしているもののそれほど悪くはなく、それでいて減速はしているのだから、連銀は早期に大幅に利下げする」と都合の良い解釈に走り、景気や企業業績は大丈夫だから株は買い、金利が大きく下がるから株は買い、と「いいところ取り」に邁進していました。
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