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ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込)Vol.1406
<Vol.1406号:水曜正刊:
米国中央銀行システムの廃止について(3):完結編>
2024年2月7日:体制を変える戦争と選挙イヤーの2024年
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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『Project 2025』が提言するFRB(連邦準備銀行)の発券機能の廃止については驚くとともに、1)実行できるのか、2)その後はどうなるのかという疑問も多いはずです。
日本では1882年から142年、米国では1913年から111年、中央銀行が通貨を発行しきました。「中央銀行の発券とマネー調節の機能を前提に現代の金融システム」があり、われわれの思考もその中にあるからです。
日本では、通貨に関する法や制度も、時代の限界をもつ、人工のものでなく、樹木や水のように「自然のもの」と考える傾向が強い。しかし観念的な「国家の制度」と、モノの抽象的な価値を表す「マネー」は、ともに、人工のものです。恒久に見える、伊勢神宮は、塗装のない木が20年経つと朽ちるので「式年遷宮」で建て替えられています。あるビジョンでの会社経営も30年が寿命です。経営とビジョンの更新を図らないと30年以上は続かない。「続く」とは、次の時代への適合に更新することです。
制度を自然と見がちなのは、国家のまとまりを示すシンボルである天皇の約2000年があるからかもしれない。確かに、樹齢数百年の樹木に囲まれた伊勢神宮にいくと、天皇制は人工的な制度ではなく太古からの自然に見えるのです。
在野の顕学だった小室直樹が書いた『論理の方法』は、人工的で作為的な国家・宗教・経済学を網羅した名著です。人工の制度が自然になりがちなのが日本文化でしょう。歴史が142年の日銀も、金融・経済と日本の自然になっています。歴史は、『方丈記』なのですが・・・
【中央銀行の通貨創造のシステムには、寿命が尽きているように見える】
日銀が行う円の創造は、
1)紙幣の印刷と、銀行への販売(121兆円:24年2月)と、
2)約600兆円の国債を買って、その代金を銀行に振り込んだ当座預金(543兆円+政府預金28兆円)です。国債は、日銀の仲介で現金化されています(「マネタイゼーション」という)。
当座預金は、紙幣ではなくハードディスク内の電子信号です。
要求払いの預金は、「預金の電子通貨」の概念のものです。
日銀は、銀行に対して円の通貨(紙幣+当座預金)を発行します。
しかし国民(400万の企業と5300万世帯)に対して円を発行するのは日銀ではない。銀行が相互に連結したネットワークの銀行システムです(マネーサプライ(M2)という)。
M2は日銀ではなく、銀行から企業や世帯への「貸付金」として創造されています(銀行の信用創造=Credit Creationという)。
銀行によって創造されたマネーが、
1)企業の預金:銀行からの借入金と、商品販売の対価を受け取った400万社の預金343兆円(1社平均 8575万円)、
2)世帯の預金:労働の対価(報酬)や年金を受けとった世帯の、1113兆円の銀行預金になっているのです。(2023年9月末:世帯平均 2100万円):日銀資金循環表より)
https://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf
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