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第106回 バイデン政権が中国との「共存」を模索するなか、ゲームを振り出しに戻すトランプという変数

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 一昨年11月のバリ島、そして昨年末の米カリフォルニアでのジョー・バイデン大統領と習近平国家主席の首脳会談を経て、米中関係は一定の落ち着きを取り戻したようにも見える。  その意味では今年1月30日、米ワシントンの外交問題評議会におけるジェイク・サリバン大統領補佐官(安全保障担当)の発言は示唆的である。  サリバンは中国との間に存在する利害対立や摩擦、その対処と成果に触れた後、「しかしアメリカと中国は経済的な相互依存関係にあり、国境を越えた問題にも対処し、紛争のリスクを軽減するということにも関心を共有している」と述べ、こう続けた。 「数十年にわたり、中国を変えようとする努力は、暗示的であれ明示的であれ、成功しなかった。 中国は当分の間、世界の舞台における主要なプレーヤーであり続けるだろう。 つまり、私たちは競争しながらも、互いに共存していく方法を見つけなければならない」  ここでいう「変えようする努力」が何を意味するのかは、はっきりとしないが、素直に考えれば「アメリカの思い通りに変わらない中国」ともうまく付き合ってゆかなければならないという意味だ。

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