メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

中国経済「衰弱過程」、海外不動産投売が象徴 バブルのチャイナマネー凋落

勝又壽良の経済時評
  • 2024/02/12
    • シェアする
株価は経済映す鏡 二束三文で投売り 日本マネーは健在 長征論が経済潰す 中国国家主席の習近平氏は、経済的に極めて困難な立場に置かれている。不動産バブルと株価暴落が現在、同時に起こっているからだ。習氏は、この両者を別物として扱っているが「同根」である。 住宅問題の真相は、住宅ローンを支払っても住宅が消費者の手に渡らないという事実にある。住宅ローンを支払っている消費者へ、先ず竣工した住宅を引き渡すことだ。こういう解決策の「イロハ」を履行せずに、新たに住宅販売条件を緩和したところで、効果は上がるはずもない。なぜ、こういうことに気づかないのか。 中国政治の本質的な問題はここにある。習近平氏は、国家主席3期目発足に当たり、周囲を側近で固めた「お友達政治」となっている。「イエスマン政治」だ。この弊害が、中国の経済運営を麻痺させている。従来の集団合議制が廃止されて、習氏一人への権力集中が政策論争とアニマル・スピリットを消し去った。習氏の顔色をみながらの政策決定では、現在の混乱を解決することが不可能であろう。 株価は経済映す鏡 中国経済は、2024年に入って住宅不況と株価下落が鮮明になっている。もともと、2021年以降の住宅販売不振は、株価停滞を招いてきた。その関係が最近、さらに顕著になっている。住宅部門が、中国GDPの約2割を占めている以上、この両者が連動するのは当然なのだ。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
  • 880円 / 月(税込)
  • 毎週 木曜日(年末年始を除く)