【缶コーヒー物語】
ある時、みつおの車にユキオを乗せてセミナー会場へと向かっていた。
自分の車は奥さんに使わせているので、ユキオは足がなかった。
いつも、近くにいる人の車に乗っていくのだが、その日はたまたま誰もいなかったのである。
通常は、女性が運転手の奪い合いをしていた。
ユキオを助手席に乗せてデート気分を楽しみたいのである。
ユキオは女性から憧れられていたのである。
畑で2人で話していると
「みつお、今のうちに会場に行こう」
と言ってきたのである。
「えっ?もう少ししたら誰か来るんじゃない?」
絶対にその座を狙っている女性が来るはずだが
「だから早めに行くんだよ、面倒くさいだろ」
ユキオを目当ての女性と話をするのは疲れるらしかった。
モテないみつおには意味が分からなかったが、ユキオのようにモテすぎてもウザいのかもしれない。
とりあえず、ちょっと早いがみつおの車で会場へ向かうことになった。
「確か、会場は泡瀬ですよね」
みつおはハッキリした会場の場所が分かっていなかったが
「うん、とりあえず泡瀬に向かって、近くに行ったら教えるから」
それで安心して車を運転していた。
その地域までは知っていたので、近くなったら聞く予定だったのだが
「みつお、次の信号を右に曲がったら地下道だよ」
と言われたのだが、
「このまま真っ直ぐ行って右に曲がった方が楽だから真っ直ぐ行きますよ、どうせ時間もあるから大丈夫でしょ」
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