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第250号 ビッグマックが買えなくなる日/卵が先か?始祖鳥が先か?/鴬餅/オコタルトの謎

きっこのメルマガ
  • 2024/02/14
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「ビッグマックが買えなくなる日」 2月8日、日本マクドナルドホールディングスが2023年12月期の連結決算を発表しましたが、フランチャイズ店を含む全店の売上高、営業利益、最終利益のすべてが過去最高を記録したそうです。で、何よりもあたしの興味を引いたのが、全店の売上高が前期比8.4%増の7777億円になったという点です。7が3つ並ぶフィーバーだってなかなか出ないのに、その7が4つも並ぶなんて、そしてそれが過去最高を記録しただなんて、ギャンブル好きのあたしとしては、25年も利用していないマックのこととは言え、興味を持ってしまいました。 ちなみに、あたしが最後にマックを利用したのは、25年くらい前にフィレオフィッシュを100円で売ってた時です。それまで200円だったフィレオフィッシュが期間限定で100円になったので、その期間だけ、毎日買って食べてましたが、また200円に戻ったので、それ以来、一度も利用していません。 ま、あたしのことはともかくとして、どうしてこんなに売上や利益が上がったのかと言うと、看板商品ビッグマックを始めとした主力商品の値上げが理由とのこと。あたしは今のマック事情をまったく知りませんが、風の噂によると、今のマックって普通に食事しただけで700~800円も掛かり、デザートまで注文すると楽勝で1000円を超えるらしいのです。 2月13日のニッポン放送『あなたとハッピー!』にゲスト出演した経済アナリスト、森永康平さんは「確かに主力商品の値上によって一時的に売上や利益が上昇しましたが、客数は前年度を下回っているんです。つまり、値上げによって客単価が上がった一方で、マックは高いから利用するのをやめた、という人も増えているのです」と指摘しました。 また「よく、アメリカでビッグマックを食べたらもっと高い、と言う人がいますが、日本とアメリカでは労働者の賃金がまったく違いますから、これは比較する意味がありません」とのこと。そして「最近は、マックでハンバーガーだけ買って店を出て、スーパーで飲み物を買う人が増えていると聞きます。賃金が上がっていないのに物価だけが上がっているからです。今後はマックもワンコインで飲み物までカバーできるセットなどにシフトして行かないと、客数の減少が続くと思います」と述べていました。 そこで、あたしが思い出したのが、昨年9月から10月にかけてのアメリカの自動車メーカーの一斉ストライキでした。フォード、GM(ゼネラルモーターズ)、ステランティス(クライスラー)という「ビッグスリー」の労組が、賃上げと待遇改善のための一斉ストライキを起こしたのです。ま、これは良くある話ですが、あたしが驚いたのは、その要求内容でした。 日本の春闘の場合は、基本給を5000円上げろだの1万円上げろだとのいうレベルで、時給で言えば1000円の人が「1050円にしろ!」と言っているような感じです。でも、昨年の「ビッグスリー」の労組の一斉ストライキの要求は、初任給が「70%アップ」、基本給が「25%アップ」で、各メーカーはこれに合意したのです。その結果、製造ラインで働く非正規労働者も、時給が日本円で5000円近くにまで跳ね上がったのです。 時給5000円なら、1日8時間の労働で4万円、月20日で80万円です。ビッグマックが1個1000円でも余裕で食べられます。ま、フォードだGMだと言ってもピンと来ないと思いますし、日本の自動車メーカーと単純比較はできません。そこで、アメリカにも製造工場のあるトヨタ自動車の日米格差を見てみましょう。 日本のトヨタの期間従業員は、時給ではなく日給計算で、1年目の基本日給は1万100~1万900円、実働時間は7時間35分なので、時期換算すると、ザックリ1300~1400円ほどになります。これでも、日本の最低賃金よりは遥かに高額ですが、同じトヨタでもアメリカの工場を見てみると、なんと時給34.80ドル!日本円で約5200円!ちょうど4倍なのです!

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