マイナス成長下の株高に限界
日米の株価が全く異なる環境で、ともに最高値を付ける不思議な現象が続いています。米国は金融引き締めのピークで株価が最高値を更新する「異例の形」になっています。方や日本ではGDP(国内総生産)が2四半期連続のマイナス成長となる中で、16日の日経平均株価は一時3万8800円を超え、89年末につけた最高値3万8915円が目前に迫りました。
米国の場合は金融引き締めの効果を減殺する力が数多く働き、引き締めを減殺しているのに対し、日本はマイナス成長の多くを家計に負担させ、企業が利益の拡大を可能にしてきた背景があります。ゼロ金利でほかに投資対象がない中で新NISAの政策支援も株買いを助長しました。しかし、家計へのしわ寄せが需要の減退、価格転嫁の困難、収益の悪化につながると、この図式が成り立たなくなります。
「日本株にバブルの雰囲気」
日本株の強さが目立ちます。米国のインフレ上振れでダウが500ドル以上下げようと、日本のGDPが2四半期連続のマイナス成長になろうと、これらのネガティブな材料には目もくれずに、日本の株価は上昇を続けています。日経平均が過去最高値の3万8915円を超えるのは時間の問題となりました。
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