「体と心のセックス・ライフ」Section-993『ある日のおうちセックス（13）』

「トオルさん、来たよー」 　麻由美は、そういって部屋に入ってきた。 　念のために書いておくが、もちろん裸だ。うちでは、よっぽど寒いときを除 いて裸で過ごすし、これからセックスをするのにわざわざ服を着たりはしない。 ♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 　　　　　　　　　　★　体と心のセックス・ライフ　★　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　≪　Section　９９３　≫ 　　　　　　　　　 『ある日のおうちセックス（13）』 　　　　　　　　　　　 ……　2024/2/17号　…… ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂ 　寒い季節はエアコンの暖房温度を最高に設定してある。３０度が最高になっ ているが、部屋の温度が３０度になるわけではない。実際の室温は、せいぜい ２３度くらいだ。 　エアコン暖房は速暖には適しているが、部屋全体を温めるのには向いていな い。そこでうちでは、オイルヒーターを併用している。２階のベッドルームは 赤ちゃん部屋でもあるので、オイルヒーターがメインだ。オイルヒーターは空 気が乾燥せず、風で埃を舞い上げないし、部屋の場所による温度差が少ない。 ただ、暖まるのに時間がかかる。 　部屋が十分に暖まったら、エアコンは切って、オイルヒーターだけでも裸で 過ごせる。部屋が８畳なら、１０畳対応のオイルヒーターを置く方が効率はい い。１０畳以上の部屋には、２台置きだ。電気代はかかるが、寒い季節の４か 月間のことなので、そこは割り切るしかない。 　また、体感温度を上げるために、加湿器で湿度を５０％以上になるようにし ている。 「ビンビンだっていうから……」 　オレは彼女の言葉をさえぎり、彼女を引き寄せると後ろを向かせ、ベッドの 前に立たせる。 　意図を察した彼女は、ベッドに両手をつく。 　オレは足を開いて腰を落とし、勃起状態のペニスを、彼女のお尻側からヴァ ギナに突き入れる。 「ああんっ」 　彼女は一声発し、オレは腰を振り始める。 「アンッ！　アンッ！　トオルさん！　アアンッ！　アンッアアンッ！！」 　いきなりの立ちバックで、彼女は声を上げる。打てば響く反応の良さが、う ちの彼女たちの良さでもある。 「アアーー！！　もっと！　もっとお願い！　アアンッ！！　アアハァー！！」 　いわれなくてもそうする。 　意識はわりと冷静なのだが、ペニスが勝手に暴走している感じ。オレの中に ふたりのオレがいて、ひとりは冷静な「とおる」で、もうひとりは絶倫の「 Toru」だ。性欲に正直なToruは貪欲に彼女を求め、それを冷静な「とおる」が 観察している。この文章をおもに書いているのは、「とおる」だ。 　ふたりのオレがバランスを取り、トオルを成している……ってとこかな。