2024年 第7号 【長尾和宏の痛くない死に方】
長尾和宏です。関西でも梅の花が綻びはじめました。春の足音が一歩一歩近づいています。
被災地・能登でも2月15日に「春一番」が吹いたとか。
被災地でお過ごしの皆さま、ちゃんと眠れているでしょうか。眠れないよね。
まだまだ、春は遠いかもしれません。
先日、知人が金沢のある商店にボランティアに行ったそうです。
昼間は観光客もちらほら戻ってきているようですが、夜の繁華街はがらがらだったとか。
棚から崩れ落ちた商品を、一日棚卸しただけですが、金沢の人たちはこう言っていたと
いいます。
「金沢と能登では、隣の県かと思うほど距離がある。でも、金沢の市場に来ている
食材の多くは、能登が担っている。能登の食材を食べて飲んで、経済を回すこと。
それもひつとの支援なんです」と。
そういえば昔、ある人から能登の「梅酒」をプレゼントして頂いたことがありました。
能登は知る人ぞ知る梅の産地。梅も酒もうまい土地なのだから、梅酒がまずいわけがない。
いい酒を造る町は、人もいい。僕は普段、ワイン派であるけれど、飲んで被災地を応援
しないね。現地にボランティアに行けなくとも、被災地のものを食べること、飲むことなら、
今日からでも、できるはず。
以下は2月13日、東京新聞の記事より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「能登の酒を止めるな!」 被災した五つの酒蔵を全国の同業者が支援
資金集め共同醸造やコラボ計画
能登半島地震で被害を受けた石川県内にある五つの酒蔵を支えようと、全国の酒蔵が
参加した共同醸造プロジェクトが進んでいる。
製造設備などを失った酒蔵の持つノウハウを、他の酒蔵と共有。委託醸造しながら、再建
に向けた資金調達と販路維持に生かす仕組みだ。合言葉は「能登の酒を止めるな!」。
クラウドファンディング(CF)での資金集めは、10日ほどで3千万円近くになった。
プロジェクトでは被災した酒蔵と支援を申し出た全国の酒蔵を、委託醸造できるかどうか、
時期などを含めてマッチング。3月初旬から酒造りの情報を共有した後、4~5月に委託醸造し、
被災した側の日本酒として販売する。両酒蔵が協力したコラボ日本酒も売り出す。
売り上げは被災した酒蔵の製造施設など、数年後の再建資金に充てる。
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こういうクラウドファンディングならば、大賛成だ。おおいに意味がある。
しかし昨今は、「これはクラウドファンディングでお金を集めるのではなく、国が全面的に
お金を出して早急に動く案件だ」と思うものさえ、クラウドファンディングをやっている
趣があり首を傾げたくなるプロジェクトが多々ある。皆もそう感じているのではないか。
先週は、「利他」という言葉の使われ方が危ういとこのメルマガで書いたけど、
「自助共助」という言葉の弊害を、今さらながら考えている。
あれはコロナ前の2020年のこと。総理大臣だった菅義偉さんが得意げにゴリ押し
していた理念だ。
「私がめざす社会像、それは自助、共助、公助、そして絆であります。
まずは、自分でやってみる。そして、地域や家族がお互いに助け合う。
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