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ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)2024年2月25日(日)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 後を絶たないリニア新幹線をめぐる静岡県知事ヘイト リニアの何が問題か? 文春砲をも撃退する史上最恐最悪のタブー「JR」 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- リニア中央新幹線をめぐる、静岡県知事への“ヘイト“が後を絶たない。  ジャーナリストの小林一哉氏は、「東洋経済ONLINE」上で、「静岡リニア「川勝知事」JR東海にまたも無理難題」というタイトルの記事を掲載した(1)。  あるいは、イトモス研究所所長の小倉健一氏は、「DIAMOND onlineで、「リニア妨害」川勝知事が議会で激ヅメ…過去に否定した“解決策”を今さら主張する自己矛盾」」とうタイトルで川藤知事を厳しく批判した (2)。  しかしなら、このような静岡県知事批判は的外れだ。リニア中央新幹線計画では、まずはその経済的な見通しに疑問符が付く。さらに環境に対する影響も強く懸念されている。  そのリニア中央新幹線を強く推進してきのが、「日本最後のフィクサー」(3) といわれる葛西敬之氏(元JR東海名誉会長・2022年死去)だ。  葛西は、安倍・菅政権時の「フィクサー」として政界に君臨、リニア実現のために財政投融資3兆円が注ぎ込まれることになった。 目次 ・何が問題か? ・国商 ・タブー ・何が問題か?  JRというのは、日本”最恐最悪のタブー”の存在だ。あの天下の文春でさえ、手が出せない。前出の小林、小倉ごとき”JRの手先”どもなど、絶対にJRを批判できないのはお分かりだろう。  もちろん、日本のマスゴミにリニア中央新幹線など批判できない。そのリニアは何が問題なのか。  第一に、リニア新幹線は既存の東海道新幹線と競合する。東海道新幹線がJR東海にとって唯一といってもよいドル箱路線であるが、仮に新幹線からリニアへの乗り換えがあったとしても、その分、新幹線の利用客が減りかねない。  しかし、現在の見通しとしては輸送需要が将来的にも大きく拡大するとの激アマ試算を前提に、リニアも東海道新幹線も両方で採算が取れると見越している(4) 。  環境に対する懸念も。リニア新幹線は高速をだすためにできるだけ直線で結ぶことを前提に、東京・名古屋間の87%が地下で、南アルプスを貫通することになる。  しかし、すでに山梨県で完成している42キロのリニアの実験線では、山肌を貫くトンネル工事地下水脈が分断され、予期しない場所での大量の出水や、生活用数や河川、沢の水涸れなどの問題が各地で報告されている(5) 。 ・国商  そもそも、静岡県知事がリニア新幹線に反対する理由は、今後、南アルプスの山間をぶち抜く工事が進めていくなかで、予測不可能な水問題に直面する可能性があるからであり、リニア新幹線を推進する”JRの手先共”に騙されてならない。  そのリニア中央新幹線を推進してきたのが、「日本最後のフィクサー」「国商」と言われる葛西敬之氏(2022年死去)だ。  葛西は、小泉純一郎氏が第一次安倍政権に譲る前に国家公安委員に選ばれ、まずは「教育再生会議」のメンバーとしての内閣との結びつきを深めていく。  そして自民党が下野したあとの民主党政権時代にも、東日本大震災の悲劇に見舞われた際にも、政府の政策に関与。とくに、葛西は福島第一原発事故により経営危機に陥った東京電力の経営・財務調査委員会ならび原子力損害賠償支援機構運営委員会の委員に就任。  当時、脱原発や電力自由化の機運が強まる中で、葛西は積極的に”原発推進”の立場を明確化。  そうしたなかで、安倍氏の政権カムバックを後押しするとともに、実際にそれを実現した。  第二次安倍政権発足にあたり、葛西は安倍氏の側近として旧知の官邸官僚を送り込む。

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  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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