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2024.03.04発行 NO:0121
家畜人ヤプー倶楽部(家畜人ヤプー全権代理人 康芳夫)
ブラック・ポルノグラフィー 家畜人ヤプー 沼 正三
美女と侏儒・・・『血と薔薇』1969年 No.4より
毎月 第1月曜日(祝祭日・年末年始を除く)発行
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◆家畜人ヤプー
昭和四十四年
『ぜひ、あれを見つけ給え。あれこそは戦後最大の傑作だよ。
マゾヒズムの極致を描いたまったく恐ろしい小説だ。
出版する価値のある本だ』
そう三島由紀夫は小生に熱を込めて家畜人ヤプーの内容を語りつづけた。
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◆ブラック・ポルノグラフィー 家畜人ヤプー 沼 正三
・・・『血と薔薇』1969年 No.4より(3)
第二章 円盤艇の内部
一 美女と侏儒
こわれた機械室の空隙をもぐって入ったところは回廊になっていた。そしてま
っすぐな廊下につながっていた。どこにも照明装置らしきものは見当らないの
に、廊下には明るい光が満ちていた。電子発行 による面光源を用いているので
あろう。
むき出しの床はそれでもゴムのような弾力があり、麟一郎の裸の足裏に金属特
有の冷たさも堅さもなく、最上等のジュウタンの踏心地であった。どんな材質
のものが使われているのか、考える間もなく、自動装置による作動で中央室へ
のドアがひとりでに開いた。
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