中国経済が停滞していて、株価も下がっているし、失業率も高いとのことだ。
ウヨクは大喜びで騒ぎ立てるし、そのおかげで中国に入るはずのマネーが日本に流入しているということで日本株までバブル状態だ。
いっぽう、アメリカ経済は絶好調で、NYダウも最高値をつけている。
ただ、別の考え方もできるというか、したほうがいい気がへそ曲がりの私にはしてしまう。
中国がもっとひどいことにならないとは限らないが、それなりの人口や消費力もあるし、電気自動車をはじめ新しい産業の芽もそれなりにもっている。
これまでがバブルだったと考えると、バブルがはじけて、底が見えてきたというのは、逆に投資が安全なのかもしれない。
ところがアメリカにせよ、日本にせよ、バブル状態なのは確かな気がする。
ウォーレンバフェットまでカジノだと言っているのだから。
中国がすでにバブルがはじけていて、アメリカがまだはじけていないとしたら、むしろアメリカのほうがリスクが高いのかもしれない。
アメリカはこの30年で14倍も株価が上がったそうだが、半額に下がっても7倍だ。
そのくらいの大規模な調整局面が起こってもおかしくない。
日本などファンダメンタルがもっと弱いし、成長見込みの高い産業がろくにない。
ここで世界バブルがはじけたらどういうことになるのかまったく読めない。
日本の株価は経済成長の実感がないから危険な水準だと思う人はいないわけではないが、アメリカのバブルがはじける予想をする声はほとんど聞かない。それどころかアメリカ経済はまさに絶好調と思われている。
アメリカのバブルがはじけたら、日本の経済はどうなるのかも予想がつかない。
アメリカの場合、年金も医療保険も株式で運用しているからバブルがはじけると年金を減らされたり、医療保険の料率が上がったりで、生活者、とくに高齢者の生活に直結する。だから株が下がった時に日本以上の不況がくる。
中国がしぼんでいる今、アメリカが世界の国々のマーケットとなっている。日本だってアメリカがものを買ってくれなくなったら大ダメージだろう。速報値として聞いた話では、2023年は対米輸出が対中輸出を逆転したという話もある。日本企業にとっては、アメリカの工場で作ったものが売れなくなることも大ダメージだ。
ついでにいうと、世界中の株価がバブル状態だという話もある。アメリカが14倍だがドイツだって7倍だ。
世界同時バブル崩壊というのもあり得ない話でない。
今現時点の話ばかり見ていないで、先々どうなるのかを考えるのが経済の見方のはずだが、日本のエコノミストでそれができている人がいるように思えない。
日本の場合株価や地価が下がるだけで、今のデフレ経済でものの値段はかなり安いままなので、一般庶民はなんとかやっていけるという考えもあるし、そうなったら金持ちだけが損をしてザマミロということになるだろう。しかしながら、そうでなくてもケチな経営者が賃下げに走り、大不況が起こるかもしれない。
私はケチほど世の中に害毒なものはないと思っているが、ケチのせいで日本は好景気は半永久的にこないが、バブルがはじけるとケチが罰が当たるだけでなく、一般市民も巻き添えになりそうで怖いのだ。
それにしても、日本人ほどの心配性の国民性の国の人間が、アメリカのバブル崩壊の心配を何もしていない。絶対にはじけないという妄想に近い信念がバブルたる所以なのだろうが、恐ろしい話だ。
ただ、もう一つ、私が考えるのは、日本人は本当にリスクヘッジをしない国民性だということだ。アメリカが景気がよすぎて、中国がすでに株価がさがっているなら、一応、中国も含めた分散投資をしたほうが安全だという考え方である。
昔は、それなりのリスクヘッジがあった。
親米一辺倒のように見えて、自民党の中にも親ソ派や親中派どころか親北朝鮮派すらいた。アメリカにやばい大統領が選ばれたら、自民党に政権をおりてもらえば、社会党や共産党を使って、中国やソ連と仲良くする選択肢もあった。
今はその選択肢はほとんどない。
トランプが大統領に選ばれて、ウクライナを見捨てたり、ロシアと仲良くしだしたら、日本はまさにつんぼ桟敷のような状態になるかもしれない。
そういう点で、私は鈴木宗男という人を見直している。
ABEMAの番組の中で、ナワリヌイ氏の急死について、プーチンの関与に否定的な発言をしたということで、そう決めつけるのは「短絡的」とも言い、あくまでもプーチン支持を貫いている。
原油を手に入れ、食糧を手に入れ、レアアースなどを手に入れるためにもロシアとのパイプが必要になるときが来ないとは限らない。
そういう際に使える人間が、鈴木氏しかいなくなる可能性もある。
それを見越して、次の選挙で不利になることを覚悟の上で、プーチン支持を貫くとしたら大した人物だと改めて見直したわけだ。
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