不登校の子どもや不登校傾向の子どもの中には、強いこだわりを持っていることが多々あのます。このこだわりは、育てられる過程
で性格として身につけたのか、気質なのかはケースによって異なると思います。ただ、このこだわりは、当人が不登校などの不適応を
おこしているから問題とみなされるのです。不適応でなければ、こだわりの強い人と呼ばれるくらいでしょう。こだわりが不適応を生
じさせているのではなく、こだわりのために対人関係等で自信をなくして不適応になっています。これが長年の学校生活で続くもので
すから、すっかりこだわりが原因と思ってしまっている。
こだわりは、なかなかなくなりません。私もきっとこだわりがあるのです。ただ、そのこだわりを対人関係の中で調整しているので
す。相手の表情や言動の微妙なサインに気づき自然に調整できる。こだわりの強いと言われる子どもは、これができにくい。車で言え
ば、こだわりを持っていても多くの人は、それができる。車で言えばATオートマです。ところが、こだわりの強いと言われる子どもや
大人の中には、ATでなく、MTミッションで動いている。坂道だと一速ダウンが、子どもだとできにくい。大人は、長年の経験でダウ
ンして社会生活を送る。子どもは、表情や言動が読めない、昔は子ども同士で遊ぶことが多かったので、遊びの中で相手の表情や言動
から相手の気持ちを読む練習ができていた。それが、現在の社会では欠落しているために、こだわりの強い子どもが遊びの中で学ぶこ
とができない。そのまま学校生活を送るようになる。1.2年生はまだまだ相手のことに気づかないから、こだわりがあっても学校生活
を送れる。先生は少々たいへんなことはあるが。中学年、4年生にもなると相手が見えてくるので、どうしても「へんなやつ」と思わ
れてしまう。仲間同士でも、何かうまく遊べなくなり、とうとう相手の一言で傷ついてしまったり、先生に言われたことが気になった
りしてくる。自分が他と異なっていることに気づきはじめる。こうなると、だんだんと不適応状態となってしまう。
不登校すると、そのようなわずらわしい対人関係を考えなくてすむから、楽しい家庭生活、楽しい不登校生活を送ってしまう。長期
の不登校には、そのような子どもたちが多いように思います。
まずは、自信を失っている子どもに自信をつけなければならない。そして、この子たちの多くは、まわりの理解してくれる友人や
大人が少なかったので、はじめて会う人も自分にとって安心できる人か安心できない人なのかを見分けようとする。そのために、人
に心を開くのに時間がかかる。
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