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自民党「裏金問題」と今後の政局(下)/有田芳生の「酔醒漫録」第61号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第61号 2024/3/8 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──自民党「裏金問題」と今後の政局(下) 2・「酔醒漫録」──3月1日〜3月7日 〈「盤石」(高槻)、「鳩居堂」本店、統一教会の情報リーク、選挙への誘いなど〉 ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──自民党「裏金問題」と今後の政局(下) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼自民党執行部の立場からすれば、衆議院で開かれた政治倫理審査会に岸田総理などが出席して答弁したことで、終わりの方向に持っていきたいのは明らかだ。しかし問題の核心はいっさいわからないままだ。このシステムはいつからはじまったのか。2022年4月に安倍晋三元総理が辞める提案をしたのはなぜか。さらに安倍なきあと、誰の意思で仕組みが継続されたのか。それぞれの議員は裏金を何に使ったのか。重要な事実はまったく明らかにされていない。蓮舫議員が参議院予算委員会で質問したように、「国会議員政治団体」から「その他の政治団体」に資金を移せば、違法ではなく脱法的行為がまかりとおる。たとえば茂木敏充幹事長の「茂木敏充政策研究会」は政治団体だから、政治資金収支報告書に、人件費は別にして、1万円以上の領収書は添付、1円以上は領収書を保存し、請求されれば公開しなければならない。ところが「その他の政治団体」に資金を寄付として移動すれば、5万円以下の領収書はなしでいい。この14年間で4億4000万円が使途不明だとわかった。安倍派を中心とした裏金疑惑に加えて、新たな問題が浮上したのだ。蓮舫議員が追及したときは、10年間で3億2240万円だったが、さらに金額は多かった。新藤義孝経済再生相と小泉龍司法相は追及に大慌てしたが、国民感情からして脱法行為は厳しく倫理的に批判されなければならない。自民党が公表した調査報告書の続きを紹介したい。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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