■宝島の発見と海図の作成
経営者やリーダーが持つべきは、新事業を立ち上げる「ファウンダ
ー思考」だ。起業家思考と言いかえることもできる。好奇心と勇気
を持ち、新事業の立ち上げに取り組むのだ。
単なるアイデアマンではだめだ。価値を生む実行者になるべきだ。
その覚悟を持つべきだ。とは言え、やみくもに行動したり、緻密な
計画を練ったりするのも違う。
大切なことは、同志を集め、自社ブランドを市場に広めてファンに
なってもらうストーリーを作ることだ。そうしてキャッシュを生み
出し、金脈を確保して実行し、目標の実便につなげていくのだ。
必要なのが、宝島、海図、物語、同志、金脈、実行の6つの武器だ。
いずれも事業を立ち上げる上で欠かせないものばかりだ。これらを
うまく活用して、事業を成功に導くのだ。
もちろん、途中で大きな問題にぶつかったり、ゴールまでの道のり
が不透明になったりすることがあるかもしれない。それでも計画を
信じて前進を続けていかなければならない。
★
新規事業を立ち上げるとは、世の中に新しい価値を見出し、それを
提供して相応の対価を得ることだ。大きく成功すれば、会社となり、
社員を養いながら、さらに大きな事業に育っていく。
まず、宝島の発掘だ。これは世の中から新しい価値を見出すことだ。
新規事業になりうるビジネスを見つけることだ。そして消費者が満
たされていないニーズを満たすのだ。
世の中の大きな変化や流れの中で生まれるニーズはどんなものか、
どんな価値を提供すれば競合他社でなく、自社の商品を選んでもら
えるか、継続的に提供でき、定着できるかどうかがポイントだ
アイデアが先行する人もいる。強い意志を持つのは悪いことではな
い。だが、そのアイデアが消費者のニーズと合致しているdかどう
か、本当に世の中から必要とされているのかどうかを検証すべきだ。
★
消費者のニーズを満たすサービスを考えるには、時代背景を知るこ
とが大事だ。世の中は、10年もあれば大きく変わってしまうもの
だ。その流れを読み解くことが大切だ。
次に、デモグラフィーだ。これは、社会を構成する人の数と、その
増減で生じる変化や経済のことだ。たとえば、高齢化することでバ
リアフリーが求められるなどがその一例だ。
これらの情報は、意識していれば自然に脳にインプットされる。だ
から、いつもアンテナを立てて感度を高め、日常生活で接するあら
ゆるメディアから情報を吸収するべきだ。
パラダイムシフトは、人々の生活を根本から変える。そのため、ニ
ーズも大きく変わる。ファウンダーは、その変化をいち早く、正確
に掴まねばならない。そこに宝島があるかもしれないからだ。
★
宝島を見つけたら、そこにたどり着くシナリオが必要だ。海図を作
るのだ。経営に関わる人が、新事業の計画について説明する事業計
画書のことだ。海図がなければ宝島にたどり着くことは難しい。
海図があれば、ファウンダーは自分の考えを確認でき、事業の方向
性を決めることができる。また、事業規模や成長スピードを方向付
けることができるため、計画的に必要資金を準備することもできる。
さらに、事業戦略を修正したり、当社の計画がどのように変化した
かを確認したり、道標として活用することができる。仲間との目標
共有にも欠かせない。ファウンダーと仲間を宝島に導く海図なのだ。
事業計画書は「できれば作成すべきだ」という考えもある。だが、
必ず作成すべきだ。発生しうるリスクも明確にしてくれるからだ。
最初に作っておくべきなのだ。
事業計画は、わかり易く単純であるほど良い。達成目標や成果指標
を落とし込むための一番のポイントだ。「これさえやればいい」と
いうところまで落とし込むべきだ。
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