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vol.69「人々を幸せにする温かいテクノロジー「LOVOT」生みの親・林要さん」

小松成美の伝え方の教科書-ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術
「小松成美の伝え方の教科書 ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術」 vol.69「人々を幸せにする温かいテクノロジー「LOVOT」生みの親・林要さん」 【今週の目次】 ============== 1. 成美のつぶやき └アカデミー賞に日本の作品が2作品選出 2. 人々を幸せにする温かいテクノロジー「LOVOT」生みの親・林要さん └仕事をしないロボットが大ヒット └トヨタからソフトバンクのペッパー君、そしてLOVOT誕生まで └愛されるテクノロジーの共通点とは? └ついに夢でもあったロボット開発の道へ └起業のきっかけとなった孫正義さんとの出会い └LOVOTの誕生秘話。3つの試作機を1つに!? └ロボットも愛情を注ぐ対象であり、孤独や悲しみを癒す存在になる 3. 小松成美の心に残る、あのフレーズ 4. お知らせ ============== 1. 成美のつぶやき アカデミー賞に日本の作品が2作品選出 2024年3月11日の午前中、素晴らしいニュースがアメリカからもたらされました。 『君たちはどう生きるか』アカデミー賞長編アニメーション賞に、そして、山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞に選ばれました。 日本映画作品が2作品オスカーを獲得する快挙になったのです。 『君たちはどう生きるか』は宮崎駿監督が引退宣言を撤回してから7年の期間を経て完成したというドラマチックな経緯を持ちます。 スタジオジブリの作品が、アカデミー賞長編アニメーション賞に輝くのは、第75回アカデミー賞の『千と千尋の神隠し』以来21年ぶり2度目となります。(ちなみに、ノミネートは『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『風立ちぬ』『君たちはどう生きるか』の4回です。) 「もう一作品」を作ることを決意した宮崎さんは、原作と脚本も担当しました。75歳からスタートし、82歳で完成を見て、現在83歳です。なんというエネルギーでしょう。 ご覧になった方も多いと思いますが、ストーリーは、「宮崎駿さんご自身の中にあるもの」で、誰かモデルがいるわけではありません。 タイトルは宮崎さんが少年時代に読んで感銘を受けた吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』から借りたそうですが、その内容は全くのオリジナルです。 太平洋戦争末期に母を空襲で亡くし父と疎開したものの、新生活を受け入れられずにいた少年はある日、大叔父が建てたという洋館を発見し、謎のアオサギに導かれながら洋館に足を踏み入れることとなります。 哲学的で深遠で、どんな解釈も可能なこのアニメーションは、2023年12月に『The Boy and the Heron(少年とサギ)』のタイトルで、全米公開されたのです。するとその週末の興行ランキングで初登場1位に輝き、スタジオジブリ作品最大となりました。映画批評家がこぞって「宮崎駿の最高傑作」と評価し、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞を受賞していきます。 宮崎さんが引退を撤回して世界の映画ファンを魅了する作品を作ったことに、ただ感動しています。 主題歌『地球儀』を歌った米津玄師さん、声優を務めた山時聡真さん、菅田将暉さん、柴咲コウさん、木村拓哉さんも喜ばれていることでしょうね。 そして、『ゴジラ-1.0』は、アカデミー賞視覚効果賞受賞という快挙です! 視覚効果賞を日本の作品が受賞したのは初めてなのです。 『ゴジラ-1.0』もみなさん、ご覧になったでしょうね。太平洋戦争で何もかも失った日本に突如現れたゴジラが、さらに人々の人生や暮らしを奪っていきます。 『ゴジラ-1.0』でVFXを担当したのは監督の山崎貴さんご本人で、監督として「視覚効果賞」を受賞したのは、『2001年宇宙の旅』のスタンリー・キューブリック監督以来、55年ぶり、史上2人目だそうです。 山崎監督は、受賞前にレッドカーペットでの取材で「ものすごくうれしい。とてもドメスティックな映画でハリウッドに認められるとは思っていなかった」と話していました。 2023年、日本で公開された実写映画では興行成績1位に輝いた『ゴジラ-1.0』は、アメリカで上演された邦画実写作品として歴代1位を獲得したのです。興行収入でも、アカデミー賞でも、山崎監督が持っていた「ドメスティックな映画でハリウッドに認められるとは思っていなかった」という懸念とは真逆の結果となりました。 「ビジュアルエフェクツ」=VFXを用いた作品に与えられるこの賞は、これまで『スターウォーズ』や『タイタニック』『アバター』などが受賞しています。本当に誇らしいですね。 『君たちはどう生きるか』も『ゴジラ-1.0』も、きっと劇場で再上映されることでしょう。映画館に足を運び、もう一度見て、この栄誉を共に祝いましょう。 宮崎駿監督、山崎貴監督、そして全ての制作スタッフの皆様、本当におめでとうございます!

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  • これまでノンフィクション作家として、たくさんのトップアスリートやトップ経営者の唯一無二の「人生」を取材してきました。その経験をもとに、書籍だけでは書ききれなかった小松成美流のコミュニケーション方法や独自哲学を伝えていきたいと思います。経営に、スポーツに、文化に。多岐に渡って、学びあるコラムを配信して参ります。誰もが発信者となる時代に、是非ご参加ください。
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