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統一教会スラップ訴訟の敗北/有田芳生の「酔醒漫録」第62号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第62号 2024/3/15 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──統一教会スラップ訴訟の敗北 2・「酔醒漫録」──3月8日〜3月14日 〈操上和美の人生観、沖縄立憲民主党、久米島珈琲、井上ひさしの直筆葉書など〉 ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──統一教会スラップ訴訟の敗北 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼2022年10月27日に統一教会から名誉毀損で訴えられた裁判は、3月12日に教団の訴えが棄却され、私が勝訴した。15時30分から東京地裁103号法廷で行われた判決公判は、荒谷謙介裁判長が「原告の請求をいずれも棄却する」と言い渡し、あっさりと決着がついた。そのあと判決の要旨が短く読み上げられた。そもそも私の発言が名誉毀損にあたるかどうかの判断をするまでもない。裁判官はそう判断した。門前払いの判決だ。この判決にはスラップ訴訟の意味と同時に解散命令請求に追い込まれた統一教会の現状を示す内容がある。2022年7月8日に安倍晋三元総理が銃撃を受けたことをきっかけに統一教会と政治の関係が社会問題として浮上した。私もテレビへの出演で教団を批判してきた。22年8月19日朝に放送された『スッキリ』(日本テレビ系)は、萩生田光一自民党政調会長(当時)が教団との関係を断たなければならないとするテーマで、映像放映とスタジオでの議論が40分ほどあった。私はこう語った。「(統一教会は)霊感商法をやってきた反社会的集団だってのは警察庁ももう認めている」。教団はこの発言が名誉毀損だとして、22年10月27日に私を訴えた。その翌日からいままで私のテレビへの出演はいっさいなくなった。言論を封じることを目的として典型的なスラップ訴訟である。訴えることで目的を達したのだ。 ▼私は5人の弁護士(光前幸一、郷路征記、澤藤統一郎、阿部克臣、澤藤大河)で闘うことにした。訴えられたことを知った札幌の郷路弁護士からメールが来た。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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